2006年02月21日

「ブログ文章術」を学ぶための5+1冊

DOB_devil(byTakashiMurakami) とりあえずこれだけ読んでおけば、「ブログ的な文章」が書けるようになるでしょう、という本を5冊(+1冊)挙げておきます。
 僕が依然として「ブログ文章術」というブログにあまり良い印象を持たないのは、ブログ上の文章だって、紙に書く文章だって、そう大きな違いはない、それなりの読書体験があれば、あとは場に応じて応用すれば、それなりに書ける物なのではないのか、と思うからなのです。
 とにかく人の書いた物を読め、読めば自分なりの書き方も見つかるだろ?という。
 それが「術」だろう、と言われればそうかも知れない。でもそれくらい自分で考えろ、それくらいの応用力はあるだろう?と僕は思う。
 それを考えるためのヒントになる、まさに「面白くてためになる」とっておきの本を紹介します。
 「悩んでいる書き手」は、とりあえず読んでみてください。
 (Amazonでも1円出品が多いです、何かのついでにご購入を) 

・東海林さだお:「東海林さだおのフルコース」
・群ようこ:「鞄に本だけつめこんで」
・向田邦子:「父の詫び状」
・三島由紀夫:「三島由紀夫レター教室」
・清水義範:「国語入試問題必勝法」
・筒井康隆:「乱調文学大辞典」所収の「巻末付録 あなたも流行作家になれる」

【とっつきやすい文章を書きたい人へ】
・東海林さだおは、なんでも良いのですがベストセレクションみたいなのが出ていたのでそれを挙げました。「軽く面白く読めるエッセイ」の書き手として、この人の右に出る人物はいないでしょう。

【本音の文章を書きたい人へ】
・群ようこはこの当時の作品をいくつか読んだだけですが、本音で言いたいことを書いて、毒舌家でありながらイヤミの無い人だなあ、と感心しました。「スパイシーで、かつ暗くない文章」を書きたいと思う人の参考になると思います。

【きれいな文章を書きたい人へ】
・向田邦子の文章は本当にきれい。美文ではなく「無駄のない文章」。「あなたの文章はわかりにくい」とか「無駄が多い」とか言われる人は、この人の文章をお手本にしてみると良いでしょう。

【心に伝わる文章を書きたい人へ】
・「三島由紀夫レター教室」は、三島作品の中ではそんなに有名ではないけれど、良著だと思う。その名の通り「手紙の書き方」なんだけど、小説になっていて、その中で、いろんな人々の手紙のやりとりがある。面白い、笑える小説でありながら「相手に好感を持たせるための、相手の気を引くための文章術」が巧みに語られます。ラブレターの書き方指南にもどうぞ。

【笑える文章を書きたい方へ】
・清水義範のネタ創造能力が素晴らしいのは、そのネタがどれも「コテサキのネタ」だから。何もない日常、誰もが見過ごすようなちょっとした「オモロ」を爆笑にもってゆく能力。「国語入試問題必勝法」は、嘘だか本当だか分からないオモロ話。「ああ、こういう風に考えれば普通の話が面白くなるのか」というヒント。

【プロに負けない文章でブログ界を征服したい人へ】
・筒井康隆の「あなたも流行作家になれる」には、プロの作家の秘密がたくさん。

参考:初心者に勧めるブログの「読み方」
posted by LSTY | Comment(8) | TrackBack(1) | Web(ブログ) | このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク
この記事へのコメント
TBありがとう。
東海林さだおは、文例として出そうと考えていたので、びっくりです。
>ブログ上の文章だって、紙に書く文章だって、そう大きな違いはない
には賛成。
でも、「違いない」ところではなくて、「違い」の部分について考えてみようという連載ですからね。

>でもそれくらい自分で考えろ、それくらいの応用力はあるだろう?と僕は思う。
ぼくは、その「違い」をみんなといっしょに考えることに興味があって、あなたにはないのだったら、アウトオブターゲットなので、ごめんなさいね。

うーん、でも、すでにアウトオブターゲットですよ、と何度も親切に教えてあげてるのに、つっかかってくるのは愛かしらん(というか、どうして気になるのか、知りたいですわん。読まなきゃいいのにね。全世界があなたのためにあるのではないのだから。永遠の出口は見えてきましたか)。
Posted by よねみつ at 2006年02月21日 18:32
「それなりの読書体験があれば、あとは場に応じて応用すれば、それなりに書ける物なのではないのか」
ここが一番難しい部分だと思います。私は他人が真剣に書いた文章を添削するという、空恐ろしい仕事をしていて感じるのは、そもそも「読めない」ということです。残念ながら東海林さだおさんの文章については記憶にないのですが、ほかに例として挙がっているものは、少なくとも私の生徒では読めません。真似して書くなんてもってのほかです。
「それくらいの応用力」を持っていない人は大勢いると思いますし、読めるものしか読まない(=自分と同レベルのものしか読まない)ので、読んでも読んでも文章を書く力を養うことにならないような気がします。

ちなみに…
「ブログ上の文章だって、紙に書く文章だって、そう大きな違いはない」ここは私との最大の認識の相違かもしれません。
Posted by ゆみぞう at 2006年02月21日 19:48
いい選択ですね。大いに賛成です。
私の趣味でいくつか付け加えると

【時事を軽いタッチで書きたい人へ】ナンシー関
【毒舌で人を笑わせたい人へ】西原理恵子(漫画だけど)

なんてのはいかがでしょうか。

Posted by 玄倉川 at 2006年02月22日 09:45
■よねみつさま
>つっかかってくるのは愛かしらん

 愛というか「興味」はあるんだと思います。
 例えばよねみつさんが公園で砂遊びをしている。僕はブランコに乗っている。「ブランコの方が楽しいもんねー」と言いながら。
 でも実は、砂遊びをしているよねみつさんのことが、気にはなる。

 そんなわけで、いつか「僕も入れてー」と砂場に行ったりもするかも知れません。わかんないけど。
Posted by LSTY at 2006年02月23日 09:09
■ゆみぞうさま
 「読めない」と「読まない」は違うじゃないですか。相互に関係するかも知れないけど、後者の方が圧倒的に多いでしょ。
 だから僕は、ここで「本を読まない人のために」、読みやすい本を、思いっきり絞って紹介しました。「書くために最低限必要な6冊」というようなイメージです。

 「書けない人」って、多分「良い文章を書こうとしている人=かっこつけようとしてる人」ななろうな、とかふと思いました。まなめさんが書いてることが、一番実用的で良いかな。
http://maname.txt-nifty.com/blog/2006/02/post_0a43.html

(群ようこと清水義範は最悪抜かしてもらって結構。考えてみれば群ようこの代わりに椎名誠の方が良かったかな、どうだろう)
Posted by LSTY at 2006年02月23日 09:21
■玄倉川さま
 ありがとうございます。僕自身あまり本を読まないので、「これでいいのかな?」とおそるおそる書いた部分もあり、支持頂けて嬉しいと言うよりほっとしました。

>ナンシー関

 多分一度読んだことがあるんですが、毒が強すぎた記憶が。「自称毒吐きブロガー」には読ませてやりたいですけどね。「お前の書いてることは毒でもなんでもないんだよ、バーカ」と。

>(漫画だけど)

 漫画もってきちゃっちゃ、反則でしょう(笑)
Posted by LSTY at 2006年02月23日 09:24
どれも面白い本ですよね。
私的には斉藤美奈子の「文章読本さん江」を入れて欲しいです。
あまりに面白すぎてこういう本を読んだ日は何も書けなくなります(笑)
Posted by 涼子 at 2006年02月23日 13:43
■涼子さま

>斉藤美奈子の「文章読本さん江」

 少し気になってきました。
Posted by LSTY at 2006年02月23日 15:24
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