2013年03月21日

群馬・四万温泉「積善館」3泊4日の旅

Pop is dead.・十数年ぶりに、群馬県北部・四万温泉の「積善館」に行ってきた。
・温泉地への一人旅は城崎温泉に行って以来、1年半ぶりになる。

■3/16
・上野駅から特急「草津」で2時間、そこからバスで40分(中之条-四万温泉間のバス料金は900円)、名古屋駅から通算すると5時間あまりの旅である。ちなみに特急「草津」の社内があまりに汚くて参った。窓枠の部分に細かいホコリがべったりくっついている。乗車の際はウェットティッシュ持参を推奨。
・出発前の天気予報では最低温度マイナス4度ということだったのでダウンジャケットに手袋の重装備で行ったのだが、あまりの暖かさに拍子抜けした。

・貧乏人が「積善館」に泊まるなら、なんといっても「本館」である。建物はボロボロで部屋も狭いが、1泊一人1室、しかも2食付きで7,000円程度。時期や曜日によっては5,000円台で泊まれるという破格の宿。これはかつての「湯治」の名残であって、元は食事なしだったのだけど、旅館の温情で食事を付けて、値段を抑えたプランを作ったのだろう。
・「旅館の温情」と言えてしまうほど、低い料金設定である。たしかに部屋はボロボロだが、料理も不味くはない。ただ、料理の量がちょっと少ないのが難であって、そこで今回は料理だけグレードアップした。それで1泊13,000円くらいか、まずまずの値段だが、一人1室でこういう料金の旅館はあまりない。

・部屋に入ってまずは買い出し。本館は持ち込み自由なので酒屋で酒を仕入れる。しかし、いつも利用していた積善館正面の酒屋「大沢屋」が、なんと焼失していた!昨年火事があり、類焼したらしい。というわけで少し歩いた所の酒屋で地酒とビールを購入。何種類か買ったが、結論から言うと飲めたのは「赤城山」のみ。あとは不味かった。
・旅館に戻って風呂。ここには4つの浴場がある。一番のウリは昭和5年建築という「元禄の湯」であって、ここはいかにもつげ義春好み。他に岩風呂、家族風呂(山荘の湯)、それに新しい大浴場(杜の湯)がある。(ちなみに「杜の湯」の近くに有料借り切り風呂もある)
・とりあえず身体を洗いたかったので「杜の湯」に入る。ここはホテル型旅館によくあるタイプの、露天風呂併設の大浴場。
・ただ、良いのは塩素臭くないのね。今は、天然温泉をつかった旅館でも消毒に塩素系の薬を使っていて「スーパー銭湯」の臭いがしたりする。城崎温泉の外湯なんかもそう。これは情緒がないわけですよ。つまりお湯を循環させているか、循環せずに流しっぱなし(かけ流し)かの違いなんでしょう、多分。
・よく「源泉かけ流し」と言うけど、源泉=出た温泉をそのまま「加水せずに」使っている、かけ流し=お湯を「循環させずに」流しっぱなし、ということでしょう。調べてないけど。個人的には加水は良いとしても、塩素臭いのはイヤなので、循環の有無と消毒方法は気になる。今度から温泉に行く際にはそこら辺を下調べしよう。

・部屋でぼーっとしていると夕食の時間。大きな食堂で食べるんだと思っていたら、なんと個室に通された。「なんだ、VIP待遇か、ミシュラン的な何かの調査員と思われたんだろうか」と思ったが、よく考えると三連泊もするからだろう。連泊客だと、他の客とメニューが変わってくるので個室にした方が良い、ということでしょう。
・この日の食事は可もなく不可もなし。決して悪くはないが、主役不在の印象。焼き魚にバジルソースがかかってたりするのは、ちょっとどうかと思った(webページを見てみると「山荘」滞在客向けの四季替わり料理
・部屋に帰り、風呂を一通り巡り、テレビでティムバートンの「アリス」見て寝る。

■3/17
・二日酔い。昨夜ビールに日本酒3合以上飲んだからか。朝食(多い!)はほとんど食べられず。
・気分が悪いので風呂に入って昼まで寝る。昼から出掛け「ゆずりは地区」という、旅館より少し上の集落まで歩く。渓谷に沿って歩く、なかなかの絶景スポット。
・帰って蕎麦でも食べようと「小松屋」という店に入る。豆腐田楽がまずい。味噌が無駄に甘く味うすい(水と片栗粉で伸ばしているのだろうか)豆腐もうまくない。なにより、生の山椒の葉ではなくパウダーを使っているとは許せない。しかも古いのか、山椒の風味がしない。
・蕎麦は普通だったが、当然ながらうまくはない。やっぱり観光地の蕎麦屋は所詮「観光地の蕎麦屋」であって、そういう店に入ってしまった自分が悪い。

・商店街を歩き、宿に戻るとテレビで「釣りバカ日誌6」を放映していたので、それを見て夕食まで時間を潰す。石田えりの頃の釣りバカは良い。
・ここの温泉は飲める温泉なので、戯れに飲んでみる。と、うまい。多少の塩気と、塩気以外の旨味を感じる。そのままだと旨味が強すぎてうるさい感じがするので、水と半々に割って冷やすとうまい。この温泉地は水道水もまずくないので、水道水で割る。

・この日の食事はそれなりによかった。「佳松亭」滞在客向けの月替わり料理だったが、岩魚の塩焼きがうまかったし、牛肉もうまかった。旅館で出てくる牛肉ってのはたいていまずい物だが、ここの肉は悪くなかった。上州牛ということだが、飛騨牛に次ぐうまさか。
・食後は風呂、テレビ、就寝。昨夜を教訓に、酒量は抑える。

■3/18
・二日酔わず。万全の体調で風呂に入り、朝食に対峙する。
・しかしやっぱり多い。ここの朝食は「温泉水で作ったお粥」がウリらしいのだが、それに普通の御飯も付く。つまりデフォルトで御飯2杯。それに味噌汁、卵料理、焼魚、サラダ、小鉢が8品といったところか。山の上ホテルの和朝食に匹敵する量。八割方は片付けたが完食はできず。この日おかず力を最も発揮したのは「たらこ」。たらこは御飯に合うと痛感。

・その後、外出。昨日行った「ゆずりは地区」のさらにその先まで散歩。途中、道路に残雪を確認する。
・国宝だか文化財だかの日向見薬師堂にお詣りの後、奥四万ダムを見物。今までダムになんて全く興味がなかったが、このダムは良い。日本ファルコムあたりのRPGに出てくる城か神殿のようなデザインで、正面から見るとやはりRPG中の祭壇のようだ。
・宿近くまで戻り商店街をブラブラ、Y字路などを撮る。

・今日の昼食は「柏屋カフェ」という小洒落た店。昨日の蕎麦屋よりはずっと良い。ビール飲んでからカレー。挽肉カレーとタイカレーの合いがけで、味は甘いが汗が出てくる。手頃なつまみがないのが残念だが、飽くまでも「カフェ」だから酒を飲んで長居する場所ではない。なにしろこの店は混んでいる。土日の昼など、店の前に列が出来ているような状態で、とてもゆっくり出来るものではない。
・夜のつまみを探しに、酒屋に入る。チーザかじゃがりこか悩んでいると、小袋の「柿の種」が目に入る。よく見ると、6個パックの柿の種をバラして、一袋ずつ売っている。一袋68円也。うーん、微妙にあこぎな商売をするなぁ、と思いながら一袋買う。ついでに「湯あがり堂サイダー」150円也も買う。このサイダー、高いし少ないが、温泉地で見かけると買ってしまう。

・宿に戻り、風呂に入ったり東海林さだお読んだり。「なんたってショージ君(全1,216ページ)」持ってきて良かった。

・この日の夕食は完全にコース外のイレギュラー料理ということで、あまり良くない。刺身が、たいらぎと赤貝ってのが最大の不満。貝と貝でかぶってるし、たいらぎを生で食べるってのが気に入らない。この類の貝は、軽くでも炙って出すべきものだと思う。今日も牛肉(ステーキ)が出たが、これは安定のうまさ。ステーキをおかずに御飯をバクバク食べてしまい、おかげでビール飲みきれず残す。

・風呂入って、柿の種でビールを飲みながら「ビブリア古書堂の事件帖」を見て寝る。夜、雨。

■3/19
・二日酔わず。朝食と対決するために、風呂の後、散歩。小泉の滝まで歩く。昨夜の雨で残雪が溶けたかを確かめるが、まだ残っている。この分だと4月まで残るんじゃなかろうか。
・さて朝食。やはり多い。今日は本気を出せば完食できたが、これ以上食べると気持ち悪くなるし、塩分・プリン体の過剰摂取にも程があると思い、おかず2品ほど残す。今朝のおかずMVPは「いかの塩辛」。酒を多めに使っているらしく、大変よろしい。いかの塩辛は御飯に合うと痛感。

・風呂のあと部屋で出発の準備。万端整ったところで最後の風呂。最後はやはり「元禄の湯」で締めたのだが、これが良かった。朝一ではなく、午前9時過ぎ、少し日が昇った時間が最高。西洋風の窓のすりガラスから光が差し込み、白い壁に映える。その空気の中、五つの風呂桶からお湯が流れているのは荘厳、とか宗教的とか、そういう雰囲気である。教会の中で風呂に入ってるような気分になる。
・部屋に帰って湯あがり堂サイダー。うん、少ないしうまくない。それを含めてこの商品なのだ。

・10時前にチェックアウトし、バスで中之条へ。駅近くに「凹凸館」という奇妙な建物を見つけた。鏝絵の看板で、天使の意匠があしらってあるのが面白い。今回の旅の収穫。
・帰りの特急草津はやはり汚い。せめて指定席くらいは、掃除しなさいよ。

・しかし「三泊四日で山奥の温泉」となると、暇をもてあまして仕方ないんじゃないかと思ったけど、そうでもなかったな。

・補足:積善館の本館宿泊では、バスタオルが付かない(普通の薄いタオルは付く)あと、温泉が飲める飲泉所があるので、コップか何かを持っていくと便利だと思う。500mlのペットボトルに、水と温泉水半々に入れて、冷蔵庫で冷やしても良い。水と半々なら、ペットボトルでも平気なんじゃないかな。
posted by LSTY | Comment(2) | TrackBack(0) | 旅行 | このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク
この記事へのコメント
映画「蒸発旅日記」に出てきた元禄の湯の場面も、そんな感じでしたね。
Posted by doggylife at 2013年03月22日 13:21
■doggylifeさん
 「蒸発旅日記」見てません。積善館が出てきたのか。
 四万温泉も、時期的な関係(卒業旅行)か学生客が多いようで、ちょっと雰囲気が変わってきました。
 積善館も、おそらく以前はやっていなかった日帰り入浴なんかも始めたようだし。ひなびた感じが好きなんですが、すこし雰囲気が変わってきましたね。
Posted by LSTY at 2013年03月22日 14:51
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