2014年06月20日

歌舞伎と映画を見た日と、落語を見た日と、その間の何もしなかった日

Pop is dead.■6/13
・早く目が覚めたので前倒しで東京に向かう。新幹線の中で天むすをつまみにワインを飲みながら「この時間なら歌舞伎座の昼に間に合うな」と気づき、東京駅から丸ノ内線で銀座、日比谷線に乗り換えて東銀座。開演10分ほど前に着くと整理番号は118番だったか、平日の昼なのに随分客が入っているものだ。
・ただ、以前の歌舞伎座と比べるとどうも客層がおかしい。歌舞伎が好きで来ている客というより「通常席より廉いから幕見席で見る」というのが多いようだ。
・見た演目は「お国山三(春霞歌舞伎草紙)」純粋に中村米吉を見るためだけが目的。橙色の着物に紫の足袋、こういうのが「歌舞伎者」という事なのかな。今回初めて気付いたんだけど、女形というのはお尻がぷりっとしている。あれはやはり、何か詰め物をしているんだろう。米吉は安定の可愛さだが、ただ可愛いだけでなく、少しずつ表情に幅が出てきている。5月明治座での鳥追い役の影響があるのだろうか。
・さて、私が「これは可愛い」と思った女形は米吉と、若い頃の中村時蔵。「お国三三」の主役は時蔵と菊之助なんだけど、時蔵はさすがにしなびちゃったねえ。まだきれいな女形ではあるんだけど、米吉と同じ舞台に立つと「しなびたなあ」と思う。
・舞踊には興味がないので演目に対する感想は特にない。いわゆる「歌舞伎らしい、華やかな舞台」ではあった。

・東銀座のコインロッカーに荷物を押し込んで、再び銀座経由で新宿三丁目へ。新宿ピカデリーで、今日で公開終了のパトレイバーの映画を見るのだ。
・開場までに時間があるので、となりの店でカンパリソーダを2杯飲んで時間を潰していると、突然上空からゴロゴロと雷が鳴り出し、ついに降ってきた。
・新宿ピカデリーは以前、確か「完全なる飼育」を見に来たと思う。今回も竹中直人。そういえば最後に新宿で映画を見たのは「イノセンス」だ。今回も押井守。しかしこんな不便な映画館だっけ?延々とエスカレーターに乗らされる。

・最初のお話しはナンセンスというか、アニメおたく向けのパロディー満載なのかな、よく分からない。これはガンダムかな、これはアキラかな、と思うシーンはあった。岩松了は当然良かったが、やっぱり三木聡作品における役みたいに、少しとぼけたのがこの人に合う。
・次は竹中直人×真野恵里菜の、押井っぽい地味と言えば地味な作品。押井ワールドに真野恵里菜が迷い込んでミスマッチな雰囲気。しかし真野恵里菜は可愛いなあ。この可愛さは映画鑑賞の邪魔になる。Tシャツ越しの胸が気になる。水着よりもずっと扇情的だ。
・2作品とも、他人に勧める作品ではないが、好きで見に行ってるんだから満足。しかし新宿ピカデリーのトイレは乞食に愛用されているらしく、悪臭をまき散らしたおじさんがチョコチョコと入ってくる。しかも用を足した後に売店を冷やかしたりして、ちょっとありゃ迷惑だな。

・映画見終わると雨が上がっているので新宿から品川、京急に乗って京急蒲田から雑色(ぞうしき)「一生に一度は言ってみたい言葉」が『名乗るほどの者ではありません』なら、「一生に一度は降りてみたい駅」が『雑色』である。
・案内してくれるマコックさんらと落ち合って焼鳥屋「ジャンボ大塚」へ。平日の午後4時からほぼ満員。つくねが面白かった。こういう「当たり前の焼鳥屋」が、田舎にはないのだ。ロースターから煙がモクモク出ている。焼鳥を焼いているおかみさん自身が燻製になるようだ。いや、この店では客も燻製される。
・その後、七辻(七叉路)見学してタイ料理屋で軽く一杯。8時だか9時だかに解散し、泉岳寺経由で東銀座に荷物を取りに戻る。
・茅場町を通って門前仲町へ。BigHornで痛飲。

■6/14
・昨夜のBigHornでは、どういうわけだか何杯飲んでも酔えなかったのだが、最後に飲んだロシュフォール8が効いたらしく、その後の記憶がない。そして頭が痛い。
・いつも旅先では早起きなのだが、10時過ぎに起きて日本橋・溜池山王を経由して赤坂へ。赤坂の「砂場」でざるを一枚入れる。お酒は飲まず。今回、それほどうまいとも思わず。特につゆの味が随分素っ気ないように感じた。こんなもんだっけ?

・今日は何をしよう、と思い、また都電に乗ることにする。赤坂から千代田線で町屋、サンポップ町屋という商業施設が、なんとも「京成沿線臭」のする場所で好感を持つ。町屋駅前から都電荒川線に乗り、学習院下で降りる。学習院下は勾配の中間にある駅で、趣がある。
・さて都電荒川線だが、去年に続いてもう一度乗ってみて「王子駅前から面影橋がゴールデンコースだ」と確認した。王子駅前から飛鳥山へ至るカーブ、大塚駅のJRとの交差、それから鬼子母神、学習院下あたりの急勾配。ここらへんが都電の魅力だと思う。フルコースで乗ると時間を食うので、ハイライトを楽しみたければ王子駅前から早稲田方面に乗るのがおすすめ。

・学習院下から高田馬場に歩き、しばらく迷った後、山手線の北半分をぐるっと回って上野。鈴本演芸場まで歩くが番組に魅力を感じなかったので入らず(柳家三三が出てれば入った)また溜池山王から永田町方面に上がり、永田町の「黒澤」へ。
・ここは、蕎麦は普通だと思うんだけどつまみが良い。まこがれいの薄造りに千切り塩昆布を添えて食べる、なんて初めてだが、これはうまい。
・そのほか、バクライ(ほやとこのわたの和え物)、空豆、コチの天ぷらてなものでお酒を二合。蕎麦で締めて、お勘定も締めてみると7,500円。これは腹の底にどーんと来る値段。しかし、確かにうまいものを出すんだよなあ。蕎麦は、以前来た時よりはうまくなってるような気がした。

・その後、また門前仲町に戻ってBigHornで痛飲。

■6/15
・頭は痛くないが、気持ち悪い。旅先では割りとお行儀よく飲むので、朝早く、二日酔いしないタチなのだが、BigHornだと落ち着くので、いつもより飲んでしまうのだろう。
・体調の悪い中、御飯が入らないので珈琲館でミックスジュースが朝食代わり。門前仲町より新日本橋(室町)まで歩く。ぶらぶら歩いて1時間。途中、カメラの中のフィルムを感光させてしまったり、あわててカメラを壊したりと散々。永代橋で潮風をかいで吐きそうになる(潮風は、元気な時には気持ちいいが、体調の悪い時にはダメだ)

・お江戸日本橋亭で快楽亭ブラック・春風亭ぴっかり二人会。前座は快楽亭ブラ坊、それに立川抜志、そこからブラック・ぴっかり各2席と重い。しかも演目が、ブラ坊「転失気」抜志「禁酒番屋」ブラック「聖水番屋」ぴっかり「こうもり」中入り、ぴっかり「蛇含草」ブラック「真田小僧」である。重い。この中ではぴっかりの「蛇含草」が軽めで良かったが、全体的には見る側もしんどい構成だったように思う。「ブラック師匠 without 下ネタ」な演目がなかったのも残念。
・正直、春風亭ぴっかりの良さは分からなかった。確かにああいう女の子が高座に上がると華やかだし、見た目には良いのだが、落語だけ取ってみると他の女流落語家に優れた人がいるわけで、つまりどうもよく分からないのだった。色物的に、アクセントとして出てくると良いってのは、まあ分かるのだが。

・終演後、神保町・新宿・原宿あたりを巡ろうと思っていたので打ち上げには参加せず。しかし三越前の地下鉄ホームで突然「もう疲れた。もうどうでもいい」と思い、しかしホームに飛び込むことはせずに逆方向の清澄白河方面に乗る。清澄白河から門前仲町まで歩き、ビールを飲もうとフレッシュネスバーガー。ビールが飲みたかったが、居酒屋の気分じゃなかったのでビールのあるファストフード店に入る。ナゲット、オニオンリングとビール。ナゲットが不味いが、オニオンリングはつまみになる。
・その後、部屋でウィスキーをちびちびやりながら東海林さだおを読んでいるとお腹も少し減ってきたので、人生初の「てんや」へ。ビールと天ぷらのセット(海老・いか・蓮根・いんげん)に、海老・きす・海苔・舞茸にビールもう1杯追加。これで1,500円くらいだったが、これ、普通の天ぷらじゃない。十分ですよ、この品質は。普通にちゃんとした天ぷら屋に入って、この程度であれば許容範囲内ですよ。これで1万円取られたらエーッって思うけど、3,000〜5,000円くらいの中流天ぷら屋と張り合えるレベルじゃないですかね、てんや。

・帰り、サブウェイでサラダを買ってそれをつまみにまた飲む。
この記事へのコメント
名古屋の大須演芸場どうなったかなー、と探していたら辿り着きました。お陰で当時の状況が、今更ながらよく分かりました。有難うございます。お酒がお好きなのですね。お体、大事になさって下さい。通りすがりに失礼いたしました。
Posted by アゲイン at 2014年07月05日 21:51
■アゲインさま
 私が記録していることが多少でも役に立ったのであれば光栄です。
Posted by LSTY at 2014年07月07日 12:02
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