2015年09月07日

9/6日記(老祥記・丸萬・トレロン・焼とうし)

Pop is dead.kakakoさんが神戸で個展をやってるらしいので、見に行く。
・10時過ぎに元町に着き、まずは老祥記へ。ファミリアの角を入ると中華街の公園なのか。今まで何度も行ってるのに「ファミリアの角を入ると南京町」っていう図式が頭に入ってなかった。
・雨の午前中なのに老祥記は結構な行列。10分くらい待ったか。豚まん3個(最低ロット)を食べる。今までで初めてだと思うのだけど、店内で「蒸し上がり」を3分ほど待つ。こんなこと珍しいよな。おかげで今までゆっくり見られなかった厨房の様子を観察できたんだけど、厨房奥の台に巨大な饅頭生地があって、それをちぎりながら饅頭を作ってるのね。イメージとしては幅3メートル、奥行き1メートル、厚さ5センチの巨大な生地が横たわってるような感じで、結構な迫力がある。これをちぎって、肉のあんを半分くらい包んで横の人(完全に包む係)に投げる。この投げ方がぞんざいで、食べ物を扱っているようには見えないが、そういうものなんだろう。

・さて「ふかしたて」の豚まんだが、不思議と熱くない。普通に食べられる。うん、食べ物で大事なのは「過剰に熱すぎない」事なのだ。写真家の滝本淳助さんは「スヰートポーヅの餃子は、焼いた後に少し冷ましてから出す」という説を唱えている。「だからバクバク食える」というのですね。熱すぎるとバクバク食べられないわけですよ。餃子なんかバクバク食べたいものだからね、熱すぎると食べるリズムが狂うわけです。僕に言わせれば「熱い味噌汁」ってのも、食事のリズムを壊す。ご飯を食べて、味噌汁で追っかけるってのができないとうまくない。あと最たる物が「熱々ご飯」ね。僕は熱々ご飯ってのを呪うほどに忌み嫌っている。
・なんでこんな事を思ったのかというと、先日行ったチェーンの天ぷら屋が「熱すぎた」からですね。天ぷら定食だから天ぷら食べてご飯をすぐに食べたいんだけど、天ぷらが熱すぎるとワンテンポ置く形になって、ご飯がうまく食えない。高級店とかで天ぷらだけ食べるんなら天ぷらのペースで良いんだけど、庶民向けの店で「天ぷら定食」だと、熱すぎる天ぷらは良くない。考えてみれば、てんやの天ぷらってのは熱すぎないのですね。
・というわけで「熱ければ旨い」という単細胞な物の考え方が普段から気にくわないので長くなったけど、つまり老祥記の豚まんは、蒸し立てでも適温なのがずごい。

・腹ごなしに横尾忠則の美術館へ行こうと思っていたのだけど、雨なのでやめる。雨の中を歩くのが大嫌いなのだ。
・元町・三ノ宮館のアーケードをぶらぶら。ジュンク堂に行くと赤瀬川原平追悼ということで「宮武外骨という人がいた!」なんかが復刊されている。即買い。つーか死なないと復刊しないのかテメエらは!とも思う。出版不況とか言うけど、新刊はどんどん出ている。面白くもない新しい本を矢継ぎ早に出すから、本が売れなくなるんじゃないのか、過去に出版された面白い本を工夫して売るという考えが足りないんじゃないか、新刊の数を減らして、その分過去の本を復刊した方が、本が売れるようになるんじゃないかとか思う。

・kakakoさん個展に行って、彼女の作品は一切買わずに、別の人作成のブローチを嫁への土産に購う。ここに私の無礼さがよく現れている。そうそう、1年前に大阪で会ったリエさんにも会う。

・その後、中華料理店「丸萬」でワンタンメン。今回食べてみて、何故この店のラーメンに惹かれるのかよく分かった気がする。客に対して「一切押してこない」のです、ここのラーメンは。言っては悪いが店の努力という物がみじんも感じられない味。いや、大変語弊があるんだけど「売るための工夫」ってのを放棄して、店が「これでいいんだ」と頑固に守り続けてる味なんですね。豚骨醤油とか、そこに煮干しを入れて海老を入れて、というラーメンの「悪い進化」ってのが止まらない現在にあって、こういう「これでいいんだ」という、進化をやめたラーメンってのは良い。
・ラーメンに入ってるモヤシなんて嫌いだけど、ここの何でもない塩味のスープにはもやしが合う。ワンタンもチャーシューも、なんて事ない。実に良いぞ。麺が「細い平打ち」という中途半端さも、なんか愛おしく感じられる。やっぱりねえ、我々は資本主義的な物の考え方や世界に疲れてるんですよ。新しいものを常に出さないといけないとか、進化し続けないと売れなくなるとか、そういう強迫観念に追われてヘトヘトになってる。そういうとこに、こういう食べ物が入ってくると、もう全てが許せてしまうような気持ちになるんですね。癒しのラーメン、贖罪のワンタンメンなわけですよ。意味分からんけど。

・Twitterでロマネス子さんに教えてもらったイスズベーカリーの「トレロン」を買う。1mくらいある?細長いフランスパンにソーセージが入った物。後日食べたが、焼いて食べるとフランスパンのカリカリ感が非常に良い。

・帰路、なんばの高島屋にて「かいやの焼とうし」を買って立ち飲みで1杯飲んで買える。「焼とうし」は中村歌六の好物という事で、しかも1本3,500円もする蒲鉾ということで期待したのだが、帰宅して食べてみると恐ろしく甘いものだった。みりんが入っているということは知っていたが、とんでもなく甘い。「伊達巻き味のかまぼこ」という雰囲気か。いやそれ以上かも知れない。食べてるだけで口の中がべたべたするような甘さだ。とにかく甘い物が好きで、甘ければなんでもうまく感じられるという人には良いかもしれないが、とてもじゃないが私の口には合わない。料理の仕方でなんとかなる物なんだろうか、あれは。
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