・中国(台湾・香港ではない本土)における公式文書にサインする際に「インクジェット・ペン( inkjet pen )で署名しろ」と言われた。曰く「ボールペンではいけない」とのことなのだが、この「インクジェット・ペン」というのが分からない。
・つまり、油性のボールペンではダメだということで、水性ボールペンやゲルインクの類いかと思い「ローラーボール( rollerball pen = 水性ボールペン)のことか?」と確認すると「ボールペンはダメだ」の一点張りであり、どうも要を得ない。
・何度かの押し問答の末「inkjet penとは、そのペン先が紙の表面に接した時点でインクの出るペンである」という事なのだった。つまり、通常のボールペンの場合、ペン先を紙に押しつけ「縦あるいは横、またはナナメにペン先を滑らせた時点で初めてインクが出る」わけだけれど、これではダメだという。「ペン先を紙の上に置いた時点」でインクが出るペンでなくてはならず、続けて「万年筆が一番良い」と言う。
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だったらはじめから「万年筆( fountain pen )でサインしろ」って言え!もって回って「inkjet pen」なんてわけのわからん言葉を使うな!と思った。
・この件に関しては、webを検索してもそれらしい情報に行き当たらなかったので書き留めておく。
・実際の話をすると、必ずしも万年筆ではなくても、先述のゲルインクボールペンでも良いのではないかと思う。水性ボールペンの場合、紙上にペン先を置いた時点でインクが出るので、要件は満たすからである。もっと言えばいわゆるサインペン、フェルトペンの類いでも良いのかも知れない。しかし正式な文書のことなので、言われたとおり万年筆を使うのが無難であろう。