Yahoo!オークションへの商品出品を始めて、約2カ月が経った。
その間の売上は公表しないけど、その額を聞いた人は相当驚くだろうと思う。
で、その間に考えた「ヤフオクで物を売る方法」について、
マーケティングの4Pに基づいてまとめておく(リンク先 最初の図を参照)
1.何を売るか(Product) まず一番大事なのはここだ。検討するべき要件は主に二つ
A.自分が何を持っているか。
B.ヤフオクではどのようなものが売れているのか。 A.の最初の候補は「自分がコレクションしていて、しかし手放しても良いと考えているもの」次は「たくさんあるけど、とにかく不要なので処分したいもの」だろうが、後者は売り物にならない場合が多い。
ただ「必ず売れるもの」というのがある。
【ヤフオクで「必ず売れる」もの】
・貨幣(日本のもので、現在換金できるもの)→参考
・テレホンカード
・オレンジカード
・その他、汎用性のある金券 当然と言えば当然だが、これらは実際に「お金(の代替)」として使えるため、それ相当の額で売れる。貨幣は古銭商で売った方が有利かと思うが、さっさと処分したい場合はヤフオクに出すのも一つの手だろう。少なくとも額面以上の値はつく。
テレホンカードは意外に思われるかもしれないが、NTTの電話代に使用できるので、額面の80%くらいの値はつく。
オレンジカードも意外なことにまだ使えるようなので、上記と同じ。ただしいずれも未使用のものに限る。また、ある程度の枚数がそろわないと送料を引くと損になるケースがあるので注意
使用済みカードには、まず値段など付かない。タレント物など「これは需要あるだろう」と思っていても、まず買い手はいないと思った方が良い。だから私はすべて捨てた(後述するが寄付する方法もあるようだ)
一方で、コレクション性が高いが売れないものがある。「切手」だ。未使用で1シート、かつかなりレアといったものでないと売れない。高額が付くものもあるが、そういったものを持っているのは相当のマニアなので、ここでは詳しく触れない。
ただ、不要な切手は捨てなくても、処分できる。というか役立てる方法がある。下記サイトにある住所に送ればいい。
世界の子どもにワクチンを郵送先(2019/11/2現在)〒108-0073 東京都港区三田4-1-9 三田ヒルサイドビル8F
認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを 日本委員会(JCV)
送料は自己負担だが、捨ててしまうよりは気分が良かろうと思う。なお「切手 寄付」で検索すると上記以外にも様々な団体が見つかるので、参考にされたい。使用済みテレホンカードなどを受け入れている団体もあるが、比較的少ないようだ。
B.については、方法はいたって簡単
自分がコレクションしているor大量に保有しているものを挙げてみて、その商品またはその関連商品をヤフオクで検索すれば良い。そして「入札件数の多い順」でソートしてみる。その先頭が「0件」であれば、自分のコレクションはヤフオクでは売れないと考えるべきだ。
1ページ目をざっとスクロールしてみて、目安として
「商品複数(おおむね3品以上)に定価を超える入札が入っていれば、それは鉱脈」だと言える。それが「10品以上」であれば「金脈」である。
そうではなくても「まあまあこれくらいの値段なら多少の手間をかけても売ってみようか」と思うのであれば出品してみてはどうか。
検索してみて、どうもロクな値段はつかないな、と判断した場合、ブックオフかハードオフにでも持ち込むのが妥当だろう。
一般的には、性的嗜好を満足させるようなコレクションがあると良い。
ただし、AVは売れない、少なくとも高値では。オンデマンドで旧作が見られるし、違法アップロードがはびこっている現在では、AVは売り物にならないと考えた方が良い。
試しにアダルトカテゴリでの売れ筋を見てみるとラブドールが主流。AV等については、明らかに法(主に自ポ法と刑法175)に抵触してるだろ、という危険な商品にしか高値はついていない。
性的嗜好を満足させ、かつアダルトカテゴリではない物、つまちフェティシズムに訴えるような商品のコレクションを持っていれば、それを売るのが一番の方法である。
2.いくらで売るか(Price) ヤフオクにおける値付け、これは難しい問題だが、私に言わせると明らかに間違った値付けをしている人が多すぎる。
多く見られるのが、
A.相場よりも明らかに高い(桁違い)の値付け
B.相場より明らかに低い価格での「即決」 である。A.に関しては長期間(たとえば1年間以上)出品し続けて偶然にも「どうしてもこの商品が欲しい」という購入者が現れ、法外な額で売れればいいという考えなら理解できるが、しかし余程幸運でなければ売れないだろう。
B.は最も悪い例で、特に希少品で、類似品よりはるかに低い即決価格を提示することほど、愚かな事はない。
では私自身はどのような値付けをしているのかというと、
C.相場の半額から三割引き程度の「開始価格」(即決価格なし) がほとんどで、理由は感覚的に「入札しやすい価格」だと考えるから。
ヤフオクでは「1件でも多く入札される」ことは結構大切な要素であり入札件数が多いほど、検索上位に商品が表示される確率が上がる。
ただ好みによっては、
D.相場より多少高い「即決価格」 を設定するのも良いかもしれない。何故なら
購入者に「入手の確実性」という安心感を与えられるからである。
が、一方で私自身は即決価格の提示は基本的にしない。それは「自分が想定しているよりも遥かに高い金額で落札される可能性がある」からである。特に希少な商品で、ヤフオクにもほとんど出品されていないような商品の場合、予想を遥かに超えた金額になる場合が存在する。
さて、C. で述べたことと相反するものとして
「1円スタートの危険性」が挙げられる。開始価格を1円に設定することは、入札件数と注目度を集めるためには非常に有効である反面、自分が見込んでいたよりも遥かに低い金額で落札されてしまう、という危険性もはらんでいる。
それを避けるために、入札終了時間直前に「早期終了」という方法もあるが、別途料金(550円)がかかる。明らかに不当な価格だと考えたら早期終了し、C.またはD.の価格で再出品するべきかもしれない。
3.どこで売るか(Place) 「どこで」というのは出品カテゴリの問題だが、これは比較的簡単で、そのものズバリのカテゴリに出品すればよい。
ただし一点、注意すべきことがある。
検索ワードにかかる出品点数が多数の場合、デフォルトでは「限られたカテゴリの商品しか表示されない」という点である。 たとえば「東京大学に関するグッズとかないかな」と思い「東京大学」で検索すると、デフォルトでは「書籍」と「アンティーク・コレクション」のカテゴリ内に入っている商品しか表示されない。その他のカテゴリ、例えば「おもちゃ」カテゴリに入っている「東京大学限定キューピー」は、検索結果として表示されない。
この場合「おもちゃ」ではなく「アンティーク・コレクション > 雑貨」カテゴリで出品した方が有利になる。
「その筋のマニア」が、どういうカテゴリを主にチェックしてみるのも良かろうと思う。自分が出品する商品の類似品を検索し、それぞれの出品カテゴリをチェックすれば自然に分かってくる。
ただし、いずれにせよカテゴリはある程度正確に登録する必要がある。つまり
「商品を目立たせるために、より注目度の高いカテゴリに出品する」のは規程違反となるからである。
たとえば映画「アマルコルド」のVHSを持っていて「でも、VHSカテゴリなんて見る人少ないだろうな」と考えて、よりアクセスの多そうな「DVD」カテゴリに出品するのは違反であり、見つかれば削除される。
「削除される」のついでに書いておくが、ヤフオクの規程やガイドラインはかなり曖昧で、厳格に運用されていないと感じる。ある出品物が違反削除されているのに、ほぼ同様の別の出品物は消されない、ということはままある。
その際(自分の出品物がガイドラインに沿ったものだと判断した場合には)消されていない出品物のタイトルのつけ方や、商品説明を参考にすればよい。
4.どうやって売るか(Promotion) 通常の4Pならこれは「販売促進」のことであり、ヤフオクでもいくつかの販売促進機能が使用できる。ただしそれらは有料で、私の感覚では本質的にはあまり効果をなさないように感じられたので、それ以外の「入札をうながす方法」について記述する。
購入者が商品を選ぶ手順は
I.検索
II.サムネイル画像と現在価格(又は即決価格)を確認
III.商品に価格相当の魅力を感じたらクリック
IV.商品ページの画像や商品説明を見て、納得すればウォッチリストに入れるor入札 となる。マーケティング用語でいう
AIDMAのプロセスを踏むわけである。
まずは I. から。検索の対象は、デフォルトでは「商品名(タイトル)」のみになる。つまり商品ページの「商品説明」欄にどれだけ魅力的な商品特徴をつづっても、ほとんど意味がない、という事である。
ユーザによっては検索設定を変更し「タイトルと商品説明」から検索する人もいるだろうが、極少数派だと考えるべきだろう。
そのため、タイトルの記述方法は大変重要になる。いかに検索にかかりやすくするかの工夫が必要である。考えられる表記ゆれを考慮すること。そして単語と単語の間に半角スペースを入れることも重要である。スペースがないと検索から漏れるケースがあることと、文字数制限があるため半角の方が有利になるためである。
またタイトルの記述方法について検討する際には、II. および III. も関連してくる。検索結果として
サムネイル画像の下に表示されるタイトルは、おおむね「先頭から15文字程度」であることを意識すべきである。
タイトルには、その商品の魅力を十分に詰め込む必要がある。希少、レア、限定、なども陳腐ではあるが効果が見込めるだろう。ただ、冒頭に最も重要な文言を入れるべきである。例えば
「【送料無料】!新作DVD!大人気女優!『佐倉絆 デビュー5周年記念ドラマ作品 さよならの時間』」
なんていうタイトルをつけた場合、検索結果の商品一覧画面では「【送料無料】!最新作DVD!大人」くらいしか表示されない。この場合は
「[送料無料] 佐倉絆 新作『デビュー5周年記念ドラマ作品 さよならの時間』(きずぽん million ミリオン ミリオンガールズ 成人映画 )」
あたりが妥当ではないか?(文字数制限にもよるが)
また、II. および III. について、当然だが
「サムネイルのサイズで、商品の全容がある程度わかる画像」を表示する(「画像1」として登録する)べきである。 例えば古いプラモデルを大量に出品するとする。中にはかのマルサン商店「エビラ」(相場価格300万円)がある!その他にもレア物大量セットだ!うーん、単品ごとに買うと1,000万円相当だが、この際、500万円で出品しよう!としたとき、やっぱり300万円のエビラが第一のセールスポイントになるから「画像1」にエビラを出したくなる。特に大量出品の場合、プラモデルの箱を大量に並べて撮影するとサムネイルでは個々の商品が何だか分からないので、単品写真を出したくなる気持ちも分かる。
ただ、購入者が商品一覧画面で見たときに、エビラの箱絵だけ写ってたら「エビラに500万円はないな」と判断してしまう可能性が十分ある。
だから、サムネイル(画像1)には出来る限り「商品の全容」を収めた方が良い。
※上記の価格は適当です。
最後は IV. だが、これについてはあまり書くことがない。というのは
III. の段階で購入者の意志はほとんど決まっているからだ。画像2以下の商品写真および商品説明について注意点は、難点があればちゃんと示しておくこと。大事なのはそれくらいか。
また「タイトルと商品説明」から検索するマニアを想定して、型番や年式など、タイトルに書ききれなかった情報を入れるのも良い。
商品説明については、丁寧に長めに書いた方が良い場合もあるし、短く済ませるべき場合もある(これは出品カテゴリによって変わってくる)
大事なのは過去に受けた評価だろうか。マイナス評価が多いと入札を躊躇されるだろうが、これについては自分でどうこうできる話ではない。
それから4Pに付け加えて、通常の「4P」の中では「Place」に含まれる「L」を。
5.どうやって届けるか(Logistics) これは送料についての話。前出の Price にも関わってくるが、悩ましい点の一つである。
A.送料別(落札者負担)にすると、商品価格は低く設定できる。
B.送料込(出品者負担)にすると、商品価格が高くなる。 これだけの前提で判断すると、当然ながら A. を選択すべきだろう。だが、
C.送料込(出品者負担)にした方が、送料が低くなる可能性が高い。 という条件を加えるとどうだろうか。
・
ヤマト運輸とヤフオク!が連携した配送サービスが全国一律料金に対応「ヤフネコ!パック」・
ヤフオク!が日本郵便と連携した配送サービス「ゆうパック(おてがる版)」「ゆうパケット(おてがる版)」 定形外郵便と比較しても、ほとんどのケースで落札者の送料負担金額は減ることになる。
これは出品している商品や価格帯によって判断が分かれるところだろうが、私は B.送料込(出品者負担)としている。
落札後の手続きが簡単に済む、というのも一つの大きな理由
また匿名配送となるので「性的嗜好を満足させるようなもの」を販売する際には都合が良い(出品者には落札者の住所・名前が分からない。落札者にも出品者の住所・名前は知らされない)
あー、あと大切なことを忘れていた!
6.いつまでに売るか(Deadline) オークションに商品を出品する際、その終了日時が任意で選択できる。これをいつにするか、という事についてどれほどの人が定見を持っているのか分からないが、私は
週末(金曜か土曜)の22時前後に設定することが多い。
なぜなら適度な出品終了時間というのは、下記2点で決まると考えているから。
A.入札者が起きていること(手動落札可能なこと)
B.入札者の判断力が落ちていること(できれば飲酒していること) ヤフオクで、一つの商品に複数の入札があった場合、
オークションの山場は「出品終了時間の10分前」になる。終了時間が10分未満になると「自動延長」という機能によって、終了時間が10分に繰り上がる。例えば終了1分前に、現在価格に10円上乗せしてチャッカリ落札してしまう、という人もいる。
しかしその商品を狙っている他の入札者が、延長された10分間でさらに価格を上乗せすることがままある。
この10分間の手動入札と自動延長の繰り返しこそが、オークションの最高潮であり、そこが低調であれば価格は「まあまあの相場」以下にしかならないだろう。
そのためには、A. に書いた通り、入札者に起きていてもらう(手動入札してもらう)必要がある。
そしてオークションというのは「入札者による競争」なので、前段のような価格上乗せは多くの場合、人間の本能的によってヒートアップする。その際に、B. の要素は非常に重要だ。金曜の夜なら、仕事で疲れ、しかも酒を飲んでいるかもしれない。
疲れて判断力が鈍り、さらに酒が入って気分が大きくなっているところで「競争」が始まると、どうなるか。 シラフでは出さないような入札額を入れてしまうことも十分に考えられる。
私自身、入札者としても出品者としても、そのような場面には何度も遭遇した。
以上。ここまで書くのに5時間近くかかった。疲れた。
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