
・小津安二郎へのオマージュが売りのポルノ映画だが、監督本人も言っているようにそこにパロディー性はなく、そんなに面白くない。台詞回しとか、もっと工夫して笑えるようにしたらいいのに、と思った。
・結論から言うとそんなに面白くない映画で、見ても見なくても良い感じ。
・ただ今回改めて気付いたのが「そうか、当時のポルノ映画ってボカシもモザイクも無かったんだ」ということ。局部は一切映らないように撮ってある。90年代以降はポルノ映画でもモザイクが使用されるようになるはずで、そうなるとアダルトビデオとの境界は若干曖昧になる。
・こういう古き良き時代の作品の情緒に触れるというのも一興ではある。
・思い返してみると、僕はポルノ映画って一回しか見たことがない。目蒲線鵜の木駅近くの古い映画館で、早朝割り引き1000円の三本立てだった。この映画館はその後すぐに閉館になった。
・ストリップを見に行った時にも感じたのだけれど、ああいう古いポルノ産業は独特の雰囲気を持っていて良い。
・あと特筆すべきは、主演である風かおるという女優の体がすごく良い。今の女性には少なそうな「昭和っぽいグラマラス体型」。監督がインタビューで語っていた「ポルノ映画の女優は、服を着ていても脱いでいる感じがする」という、そういう雰囲気のある人だった。