2008年11月25日

11/22-24日記(パラサイト旅行記)

Pop is dead.
Pop is dead.・週末は金沢に行っていました。
・数ヶ月前、私の両親と嫁が意気投合してしまい、何故か行くはめに。個人的には金沢に興味はないが、決まってしまったからには行かぬわけにいかぬ。だいいち宿泊費や食費は両親持ちというパラサイト旅行なので、これまた行かぬわけにいかぬ。

・北陸というのは馴染みのない地区で、三度ほど行ったことはあるがあまり印象がない。
・行き先が金沢と聞いて「金沢県」だと思い込んでいたほど、北陸には疎い。

・行ってみると金沢は情緒のある良い町であって、確かに観光都市としてはなかなかのものだ、と感じる。小京都と呼ばれるように、雰囲気は京都に近い。
・ただ、町の雰囲気はよいものの、京都ほど観光スポットは無いし、何しろ雨が多いらしいので何度も行く気にはならない。
・焼き物の店は少なくまた品揃えも良くない、塗り物は高すぎる、そういうわけで買い物にもあまり多くは望めない。
・周辺の温泉地に二三泊して、内一日ほど金沢市内に出て観光する、という程度が良いように思う。

・食べ物に関しても、特別に特筆すべきものはあまり無い。「特別に特筆」というのはつまり、驚くほどの美味はないということである。
・日本海側なので当然、東京や大阪と比べて魚はおいしい。つまり魚については「特筆すべきもの」ではあるが「特別に特筆すべきもの」、さらに突き抜けた美味には出会わなかった。

・ただ、川の小魚「ごり(鮴)」は美味。魯山人も愛したであろう刺身や白子という珍味まで食べられたのは幸運だった。
・ごりの佃煮など、随分と高いものだがなかなか値打ちのあるものだと思う。佃煮になっているのは五センチ前後の鮴だろうが、あれより小さくても大きくても出ない味がある。
・名物となっている喉黒も食べたが、これは下魚と言うべきもの。おいしいが、これでもかというほど脂がのっており、喜んで何度も食べるような物ではない。

・その他、熊肉というものを初めて食べたが、臭みを消すために相当加工してあるらしく、缶詰やレトルトに入っているような肉であった。
・ただこういうものはうまいまずいよりもまず趣を食べるようなものだ。

・偉そうに書いたが、しかしやはり、東京や大阪よりも食べ物はおいしいし、だいたい都市部でおいしい物を食べても、こういうおいしさには気付かないだろうと思う。
・おいしい物、特においしい日本料理を味わうためには、まず自身の精神状態が大切なのであって、都市部で生活していてはなかなかそういうベストな精神状態に自分を持ってゆけない。
・日本料理、いわゆる会席や懐石と言われるものは「味を探す料理」だと思う。食べる側が能動的にならなければいけないし、つまりそれは真剣にならなければいけないということで、実は大変なことです。
・そういえば村上龍「オーディション」に、恋をしている男が日本料理を味わう場面があるが、恋でもしていなければ、東京で日本料理を味わうのは難しいのではないか、と思う。

・先に書いたように金沢では雨が多いらしい。町を歩いていると雨が降ってくる。雨の中、傘をさし荷物を抱えて歩いていると惨めな気分になる。おまけに靴に水がしみこんできたら、もう観光どころではない。こうなると私は俄然不機嫌になる。
・嫁を置いて、先に駅に向かうことにする。

・こういうのは、自分で考えてもワガママに過ぎるが、こう不愉快になるとどうしようもない。嫁はよくもまあ、私のこのワガママに付き合ってくれるものだと思う。
・こういう、申し訳ないという気持ちと、嫁を大事にしなければいけないという気持ちは表裏一体である。つまり嫁に対して悪いことをする自分があるからこそ、嫁に対して愛情を感じる、というような、あまり健全ではない図式になっている。

村上龍自選小説集〈7〉ドキュメントとしての小説
村上龍自選小説集〈7〉ドキュメントとしての小説
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