2008年12月24日

12/20-22日記(遠山桜・室町砂場・籠釣瓶)

Pop is dead.
200812221121.jpg■12/20
・国立劇場「遠山桜天保日記」見る。
・歌舞伎座の場合、やはりビジネス重視なので有名な作品のサワリだけしかやらないのだけれど国立では通しでやってくれるのでありがたい。
・「遠山の金さん」をあつかった歌舞伎で、殺しあり、幻想的なシーンあり、立ち回りありの「おもちゃ箱」的な作品。言葉も平易で、いかにも初心者向けの芝居。

・歌舞伎の有名作品にはつまらないものが多い。勧進帳とか暫とか、あんなもの見たって面白くないですよ。やはり初心者が見るなら世話物だなあ。

・さて、今回の演目に関しては、全般的にまあまあ。展開も早いので眠たくなるシーンがほとんどない、見やすい芝居。
・コミカルな演出が過剰な印象があった。これは現勘三郎の影響なのかなあ、と思う。猿之助のケレンは否定的に見られがちなのに、こういうのは良いのかなあ、と思う。泥棒のシーンでピンクパンサーのテーマが流れるなんていうのは、これはやっぱり「やりすぎ」でしょう。
・悪役の描き方に、ちょっと物足りなさを感じた。特に松緑はいまいち。最終的に一番悪役にならなければいけないのだけれど、そこへ至る感じがない。太ってて愛嬌があるというのもマイナス要因かもしれない。
・良かったのは菊之助。菊之助ずいぶんうまくなったなあ。以前はどうしようもない大根で呆れかえったものだけれど、ずいぶんまともになった。

・夜doggylifeさんと飲む。本を1冊いただき、こちらからも1冊差し上げる。持参した「江戸東京散歩」を自慢。

■12/21
・軽く二日酔い。

・夜、毎年定例の飲み会。漫画研究部のOB会だが、年々「アニメ・漫画談義に花を咲かせる人」と「そうでない人」との差がはっきりしてくる。

■12/22
・昼過ぎ、室町の砂場へ。ちゃんとした蕎麦屋だ。こういうちゃんとした店が普通に存在する東京という町はやはりすごい、と思う。
・地方にも「蕎麦屋というフォーマットに収まった店」はある。県内一うまい、と言われるような店に行ってみても単に「東京的な蕎麦屋をかたどった店」でしかない。肝心の蕎麦はまるでダメである。まずくはないが、蕎麦の香り立つような蕎麦には、まあ出会えない。
・しかも、並ぶ。なにしろ「県内一うまい蕎麦屋」という事になっているので、行列が絶えない。蕎麦を食うのに並ぶなんていうのは、野暮にも程がある。
・で、室町の砂場。板わさがうまい。日本酒も、下手に高い酒ではなく、好みの味。しかも樽酒なのがうれしい。まずざるを一枚、うまいのでもりを一枚追加したが、ざるの方がうまい。つゆもよし、蕎麦湯も良い。
・こういうのが本来、当たり前の蕎麦屋なのだ。

・夜、歌舞伎座へ。籠釣瓶を幕見。
・歌舞伎座は近々なくなるらしいが、幕見もなくなってしまうのだろうか、と少し不安である。まあ幕見自体はなくならないかもしれないが、絶対にエレベーターはできるだろうなあ、とは思う。
・幕見席は4階席にあたり、チケットを買ってから長い階段を登らなければいけない。これも一つの情緒であった。
・さて籠釣瓶はそれなりに面白かった。愛想づかしの悲しさや寂しさというのは何とも言えない。続いて殺しのシーンのあっけなさ。こういう場面では長台詞が使われたりするのだけれど、それをせずに終わるところも良い。
・しかし佐野の旦那は、幸四郎より吉右衛門だなあ。幸四郎はしゅっとしすぎてて、この役に必要な愛嬌や間抜けさに欠ける。しかし最後のシーンの狂気ぶりに関しては、幸四郎の方が良いかもしれない。
・福助がとても良い。登場シーンなど素晴らしい。
・それから、お茶屋の仲居を演じていた役者がきれいで驚いた。

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posted by LSTY | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク
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