
何が面白いのかって、ちゃんとしたブログ論になっていないところ。感情論なんですよ、単なる。俺はこういうのが嫌いだ!っていう生の声で書かれていて、それを「共感を呼ぶために丸める」ことをしていない。
だから気持ちが良いし、イヤミがない。エッジが効いていて、いつも読みながら「俺のことか?」と思わせる。
過去記事を漁れば、誰だって価値ある記事が埋もれているのが当たり前だ。それを目立つ場所にワザワザ「展示」してるヤツラはウザイ。ここら辺、多くのブロガーにとって身に覚えのある所だと思うのです。ブロガーって基本的に自己顕示欲のかたまりだから、自分の過去記事を紹介したがる。トップページに「おすすめ記事リンク集」とか置きたがるもんです。僕自身もトップページにではないですが、置いています。
でもこれって有効なんだろうか?といつも思うのです。いや、確かにそこから過去記事を読んでくれる人はいますよ。でもそんなの、何万人に一人という割合でしょう。少なくともブロガーが望むほどは見てくれないですよ。「過去記事読んで!」という気持ちなんて、どうやったって空回りしてるだけの独り善がりのわがままだと僕は思う。
読んで欲しければ、読んでもらえるように書かなければいけない、というのがブログの鉄則です。僕も昔から色々試してるんです、自分の過去記事にリンクを貼ったり、紹介用記事を書いたり。でも、何か違うなあ、と思っていた。
工夫が足りないというか、読んで欲しい!という気持ちだけでそういう事してても、うざったいと思われるだけだよな、という反省が常にあったわけです。
で、過去記事にリンク貼るだけの作業って基本的に楽しくもないしね、徐々にそういうことをやらなくなっていった。
で、最終的に思いついたのが「あの日あの時」という記事カテゴリーです。これ、実は単純な発想で「1年前の今日、どんな記事を書いていたのか」を紹介するだけなんですけどね、「今日は何の日」とか「今日はこんな有名人の誕生日」とかと発想は同じなんですよ。
ただそこに工夫したのが「1年前、2年前の自分の記事を読んで、『今の自分』はこう考えてます」っていう文章を加えたこと。たったそれだけなんですけどね、それによって過去記事紹介が「単なる過去の煮直し」じゃなくて「今の自分が書いた記事」になった。
さらにこれ、書いてる本人にとっても楽しい作業なんですよ。1年、2年前の記事を読んでみて「今も同じ事考えてる」とか「こんな事書いてたんだ」って思うの、これこそ日記の楽しみです。恥ずかしいなあ、と思うのも楽しい。
読んでいる人に楽しんでもらうためには、まず自分が楽しまなきゃと思う。自分が楽しんでない過去記事紹介や、機械的にリンクを貼っただけのおすすめ記事リンクは、やっぱりそんなに楽しい物ではない。
何かしら仕掛け・工夫をすれば、こんなに楽しめるのだな、と感じたのです。
※この記事は同企画をKenさんにパクってもらえた記念に書きました。ありがとうございました。
というか、ものすごい自画自賛記事だと思います。1年後の僕はこれを読んで恥ずかしがるんだろうなあ。
本のレビューと同じで、過去記事の解説で興味が出ると、「どれどれ・・・」と読みに行きます。
でも、興味が沸かないものは行かないですし、この辺りは、やはり+αの解説がすごい大切なのだなと思います。
そんなわけで、あの企画は楽しみにしているので、これから続けてくださいませ。(私も真似してみようかな・・・。)
「あの日あの時」を面白いと思ったのは、現在の自分から見た解説(考察)と、もう一つは、移転前の旧サイトも紹介している点なんですよ。
> 恥ずかしいなあ、と思うのも楽しい。
全くそのとおりでした。
あの日あの時シリーズは、lstyさん自身も楽しんで書いてる雰囲気が良く伝わってきます。音楽で、古い名曲にアレンジを加えて出すような感覚に近いと思います。エッジが効いているは、とてもイカした褒め言葉で嬉しいです。
うーーん、でもせいぜいまだ1年強のうえに始めた当時から成長の跡が見られない自分にとってはまだ手は出しにくい企画かな・・・(苦笑)
まぁ今でも既に新しいネタの発掘に息絶え絶えなので直に真似させて頂くことにはなりそうですが。
>この辺りは、やはり+αの解説がすごい大切なのだなと思います。
それがないと成立しない企画なんですよね。でも逆にブックマークコメントでゆみぞうさんが書いているように「今の記事だと思って読んでいるせいか、リンクされている過去の記事を読むことは稀。」というケースもある。
面白いですね。過去記事を読んでもらえるのも嬉しいし、読んでもらえなくても今の記事だと思ってもらえるのも嬉しいです。
パクってくれてありがとうございます。
>もう一つは、移転前の旧サイトも紹介している点なんですよ。
探せば読めるんだけど、かなり探しにくい場所に隠してありますからね。本当に読みたい人だけ読んでください、という感じですから。諸般の事情で紹介していない面白い記事もあるんですけどね。
話飛ぶけど、「マッチ売りの少女」って貧乏くさいじゃないですか、それと同じだと思うのです。
別に誰も欲しがらないようなマッチを「どうか買ってください」ってお願いするのは貧乏くさい。
対して、八百屋でも魚屋でも、良い物を仕入れて、商品に自信を持って「いらっしゃい!」と言ってるのは気持ちいい。
つまり、買ってもらうためには商品の価値を高めなければいけない。そしてその価値をどう見せるかだという気がします。マッチ売りの少女もジャパネットを見て勉強した方が良い。
もともとは「ブログを始めてもうすぐ2年だなあ」と思っていた時に浮かんだ企画なんです。「2周年です!」とか堂々と言うのって恥ずかしいじゃないですか。ブログを始めた頃のことを、自然な形で紹介できる記事を書きたいなあ、という気持ちから書き始めたのでした。
あと、新しいネタと言いますけど、そんなのそうそう無いんですよ。僕も1年前の記事については、今とほとんど同じ事を書いてます。それを1年後、もう一度考え直してみる、そういう機会に利用しています。
僕の過去記事を読んだという人は、僕の知る限り4人くらいです。その他にいるとしても数人という範囲内でしょう。
やはり何万人に一人だろうと思います。