
・店には家族連れが一組いて、母親・姉・弟だったかな。この男の子をA君としよう、推定小2の男子。
・そこへ別の小2男子のB君が通りかかった。31って店先にテーブルおいて食べる感じだから、外から食べてるとこ見えるわけです。
・B君はA君のこと見てるわけです。知り合いじゃないんだけど「うわ、あの子、アイス食べてる、いいなあー」ってな感じで眺めてるわけです。
・その視線を感じて、もうA君は得意げなわけですよ「いいだろ」てなもんですよ。完全にB君の優位に立ってるというね、「身分の差」とかまで思っちゃうくらい、アイスの有無だけで勝敗が決まってるわけですな。
・すると、B君の家族がですね「アイス食べようか」って雰囲気になったのね。急な展開です。3分後には、B君もアイスを食べてるんですよ。今まで歴然としていた戦局が、互角になった。A君も得意顔できない。
・さらにですね、B君はアイス食べながら、テーブルに何かトレーディングカードを広げだしたのね。何か人気なんでしょ、小学校男子に。あれが大量に入ったファイルを眺めだした。
・A君は既にアイスを食べ終わって帰るところなんだけど、そのトレカに釘付けなんですよ。すっげーうらやましそうな顔して見てるのね。ほんの数分前まで、アイス1個によってあれだけの栄華を誇ったA君帝国が、あっという間に互角に持ち込まれ、もう今やB君帝国の最終兵器「子供に人気のトレカ」によって完膚無きまでに打ち据えられてるわけですよ。
・そういう情景を見てですね、虚栄という物のまさしく空しさについて感じたりしたわけです。以上。
質の勝負だと昔だとメンコのレアなベーメンもってるかどうかってのが代表的でしたな。ウルトラマンのメンコってのはたいてい誰でも持ってるので、ベーメン。
量の勝負というか金持ち度の勝負だと超合金持ってるかどうかでしたね。あと、ミクロマン。ミクロマン複数持っていると金持ちっぽかった。
まぁ、そういうのは昔からあるんだけど、最近の方が大人力がモノをいう気がしますね。レアものを手に入れるのだってお金がかかるしね。イベント限定みたいなのがあるから親にそういうイベントにつれてってもらう必要もある。
そういう意味では昔の方が子供だけのセンスで質の勝負ができたかもなあ。
そんなこったから、オタクが死ぬんですな、多分。
一言で言うと「プラモぐらい作れ」って事なんですが、子供のクリエイティブ活動がどんどん簡素化してるというか、ミニ四駆とかベイブレードみたいな「組み合わせ」のレベルに退化してる気がするんですね。
プラモデルに紙工作組み合わせる、的な「完成度低いけどクリエイティブな活動」に、子供自身が魅力を感じなくなってるし、メーカーも所有礼賛&組み合わせレベルの方が儲かるからシフトしてる感じ。
ケン・ロビンソンという人が言ってるんだけど、子供の想像力を奪うのはむしろ学校教育なんでしょうな。この人の講演はすごく面白いですよ。日本語字幕もあるので是非。
http://www.ted.com/talks/ken_robinson_says_schools_kill_creativity.html
関係ないけど、今はケロロ軍曹のプラモデル売ってるんですね。ああいうのあるうちは大丈夫かとも思いました。
あれって、僕の世代のロボダッチと同じで、低学年向けのプラモエントリー用のものだと思うから。