2012年02月23日

2/28深夜「新八犬伝」再放送・マイクの小指と万年筆の小指・ロットリング

Pop is dead.
Pop is dead.・NHKアーカイブスで「人形劇・新八犬伝」が放送されると知らず、番組も終盤になって見始めた。なんて忌々しいことだ、コソッと放送するなよ!とNHKの広報体制に腹が立つ。
・と、番組の最後2分くらいが緊急地震速報で中断。結果として【2/28(火)の深夜に再放送される】ことになった。いささか不謹慎だが、ザマアミロと思う。

・翌週のアーカイブスは「あさま山荘事件」らしいが、それはどうでもいい。そんな物はどうでもいいから、人形劇を放送する時にはもっと腰を据えて番組PRしろ、と思う。
・というのは興味の有無の話じゃなくて、あさま山荘事件は所詮「情報」なのです。テレビで見なくても、同じ情報が文字化されればWikipediaなり書籍なりで情報が追える。だから「ナニがナンでも見なくては。これは録画しておかないと!」とは思わない。
・でも人形劇は「体験」なんです。人形劇に限らず、芝居の舞台中継なんかもそうだけど、文字化されても追体験はできないんですよ。テレビで見ないと、その感動は味わえない。これは絶対に見逃せない、ものすごく大事な一回切りの放送なのです。だからもっと気を入れてPRしろと思うんですな。
・しかし、あさま山荘事件にしても、たかが情報と言いながら、人間が関わった事件なのだからそこにドラマはあるわけで、ドキュメンタリーを見ることで感動もあろう、とは思う。伊丹十三がテレビで伝えたかったのは、そういう「体験型の情報」だったのかと考えた。

・マイクを持つ時、あるいは飲み物の入ったグラスを持つ時に「小指を立てる」人がいる。いや、実際に見たことはないんだけど、そういう人がいるらしい。言っちゃいますと、おかまっぽいイメージですかね。
・で、個人的なイメージとしては作家、文豪に、この手の人が多い気がする。繰り返すが、実際に見たことはない。飽くまでもイメージ。
・もしかしたら過去、何かの本で「某文豪はグラスを持つ時に指を立てる」なんて逸話を読んだのかも知れない。あるいは松尾貴史のビデオ「朝までナメてれば」で、大島渚だか野坂昭如が小指を立ててグラスを持つシーンがあって、その印象があるからだろうか。
・そんな中、こんな情報を見かけた。
 文豪ともなるとどうやら手の小指の部分を浮かして、小指の先だけをやや右側に伸ばした状態で滑らせて、かなり早いスピードで書いていたようです。
・先日も書いたけれど、万年筆を使って縦書きで字を書く、というのは難しい。右手で文字をこすり、インクをグジャグジャにかすらせてしまう。その対策として作家は、右手の小指を伸ばしてそこだけ原稿用紙に接地させ、書いたばかりの文字をこすらないようにして筆記していたらしい。
・もしも、僕の妄想通り「作家はマイクを持つ時に小指を立てる」が真実なのであれば、原稿を書く時のクセがそこに出現した、ということではなかろうか。
・と、100%妄想のイメージに理屈と物語をつけてみた。創作というのはこういう物なのかね。

・寝室の万年筆を、LAMYアルスターにしてみた。寝る前になんか思ったことなんかを書く用。
・今まではPILOTクアトロ89を置いてた。極細で繊細なペン先なので、書く時には慎重でなければならない。寝る前、酔っていながら注意深く文字を書く、という不思議な時間であった。それが、アルスターにしてしまうと繊細さは求められない。丈夫なペン先だから、酔いにまかせてガシガシ書いちゃう。
・しかしさすがのLAMYも酔っぱらいが乱暴に扱うとヘソを曲げる。インクの出が悪くなったりする。じゃあ、ということで寝室には鉛筆を置くことにした。落として壊すこともないし。

・万年筆以外の筆記具の話。

・自宅に、インクの入っていないロットリング・イソグラフが眠っていて、それとは別に、本体がないのにロットリング・ラピッドグラフのインクカートリッジだけが転がっていた。多分、間違えて買ったインクだと思う。これ、死蔵させておくのはもったいない。
・そこで、詰まったイソグラフのペン先を洗浄。三日くらい水に浸けていたんだけど、万年筆と違ってロットリングのインクはしつこい。ただ水に浸けて温水を流しただけでは汚れはちゃんと落ちない。10年物の汚れだしね。
・そこで、ペン軸に温水を入れてペン先付けて何度も振ったり、口にくわえて吸ったり吐いたり、随分苦労して、なんとか詰まりを取った。本当は振るのは良くないらしいんだけど。
・で、インクカートリッジを買ってきて装着したんだけど、イソグラフのインクカートリッジの付け方って、これで良いの?って感じだな。インクカートリッジをペン先部分にぐっと押し込むんだけど、え、これで良いの?これで固定されてるわけ?という不安感がある。
・洗う時に随分振ったので壊れてるかと心配したが、ちゃんとインクが流れてくれました。
・0.1mmのペン先で、しっかりと細い線が引けるんだけど、針で紙をひっかいてるような、非常に不快な感触だね、この書き心地っていうのは。

・同じく、こちらはインクだけ置いてあったラピッドグラフ用カートリッジ。これのために、ラピッドグラフ本体を3000円近く出して購入。
・ペン先は0.5mmにした。こちらは書き味も良い。というか、万年筆のような書き味だね、ロットリングって。他の筆記具のように「紙にこすりつける」んじゃなくて「紙の上をすべらせる」感覚。
・うん、そうだね。万年筆による筆記の快感というのは、ロットリングによるそれに似ている。それも「高級万年筆」の快楽に匹敵する。だから、お金をかけずに万年筆の快楽を知りたい、という人は3000円とか5000円とか1万円とか、中途半端な値段の万年筆を買うより、ロットリングの0.5mm前後を買った方が良いんじゃないですかね。インク吸入の楽しさなんかはないけどね、しかし例えばLAMYサファリでは味わえない気持ちよさがある。
・あのインク流量と、それによってペン先が紙の上をすべる感覚というのは、なかなかのもんです。
posted by LSTY | Comment(0) | TrackBack(0) | 文房具 | このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク
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