・僕がブログを書く理由の一つに「まだweb上に転がっていない知見を、web上に記録する」っていうのがあるんだけど、そういえば大須演芸場について書くのを忘れていた。
・そういうわけで、名古屋の魔境(と思われている)大須演芸場について、行く際の心構えから帰り方まで、徹底ガイドを書くことにした。どうぞご利用下さい。
□基本編「こころがまえ」--------------------
■基本
・基本的に「放任主義」の寄席です。悪く言えば「商売っ気がない」、良く言えば「自由」。ウェルカムな空気があまりないので入りにくいですが、入ってしまえばそれなりに居心地が良いです。
・原則的に、いつでも座れます。ただ、月数回のイベント時は満席になったりします。また、貸し切りの場合もあるので、後述する「出演者の確認」を参考に、事前チェックをしておいて下さい。
■そもそも面白いのか?
・私は快楽亭ブラック師匠が出演する時にしか行かないので、これは何とも言えません。ただ、ブラック師匠以外では雷門獅篭(しかご)という落語家は評判が良いようです。
・あと、個人的には桂珍念という人はそこそこ上手いと思いますが、まあここら辺は主観の話ですから、多くは語りません。お察し下さい。
■客が少ない問題
・平日の場合、客が二人とかあるみたいです。一人って事も想定される。それだとさすがに居づらいと思います。しかしまあ、何事も経験でしょう。
・土日は、少なくて5人程度、多くて20人以上入ってます。さすがに「芸人と俺と二人きり」ってことはないと思いますので、大丈夫です。
□実践編「覚悟を決めて行ってみよう」--------------------
■場所
・地下鉄鶴舞線「大須観音駅」から徒歩5分ほど
地下鉄2番出口を出て、サークルKの方へ歩く。セブンイレブンがあるので、そこを左折し、大須観音の境内をつっきる。
大須観音を抜けて1ブロック歩いたところを左折(この角に屋台が出ている事が多い。大須演芸場の立て看板もあり)
右手に、大須演芸場が見えてきます。
■出演者(香盤)の確認
・立て看板に「出演中!」と書いてある人はアテになりません(立て看板には「今月一度でも出演する芸人」が書いてある。今日入って、その人が出てると思ったら大間違い)
・一応、演芸場の入口にも本日の出演者表示がありますが、こちらも間違っている可能性あり
・月間の出演予定は、こちらのサイトにて公開→通常公演|大須演芸場公式
・ただしここは更新スピードが遅いのでちょっと不便です。また、出演者が予定と変わる場合もあります。
・より確実な情報はこちら→つぶあん日記
・だいたい1週間後くらいまでの出演者と時間が書いてあります。ここから変更になることもありますが、それは稀です。
■タイムスケジュール
・通常、平日は昼12時から16時までの4時間、土日は午前11時から17時までの6時間公演です。1ステージ2時間を平日2回、土日3回という構成です(入替や途中休憩はありません)
・つまり、ステージを最初から見ようと思ったら、平日は12時・14時、土日は11時・13時・15時に入ればいいわけです。
・細かい時間は、上記の「つぶあん日記」に書いてあります。
■入場料・入り方
・入場料は通常公演の場合1500円です。年末年始やイベント時には料金が変わります。
・とにかくズカズカ入って行けばOKです。表のガラス戸を開けると、左手の受付にヘッドフォンをかけた白髪パーマのおじさん(席亭)がいるので、その人に黙って1500円渡せば入れてくれます(おかみさんがいる場合もあります)
・チケットはありません。お金を払うだけでOK。入る時に、その月の公演内容を書いたチラシをくれます。
・上演中でも中に入っていって大丈夫です。
■座席
・通常公演では全て自由席。座席は椅子席で、比較的新しく綺麗です。
・通常の劇場のような座席配列(階段状・座席配置斜め)ではないので、なるべく前方(舞台中央に向かった線上)に人がいない席に座った方が良いです。
■トイレ・休憩時間
・男子トイレは、座席左後方。女子トイレは座席右側。
・通常寄席には「中入り」という途中休憩がありますが、大須演芸場にはありません。ぶっ通し公演です。だからトイレも「したくなったら随時」行くしかありません。
■たばこ
・館内は禁煙です。私は吸わないので知りませんが、演芸場出て左側に喫煙所があるみたいです。席亭かおかみさんに訊いてください。
■飲食
・通常の寄席と同じく、館内の飲食はOKだと思いますが、そういえば席で弁当食べてる人は見たことないです。
・演芸場内には売店などはありません。演芸場前の自動販売機のみです。
・外で食事する時は、後述する「途中退場」を参考にして下さい。
■途中退場
・大須演芸場は「出入り自由」です。一日の公演中であれば途中退場・再入場しても大丈夫、ということです。
・お目当ての芸人を見に行って、その芸人だけ複数ステージ見たい場合は、中抜けして食事に行ったり、大須で買い物をしてもOKなわけです。そういう時は、出る時に、席亭かおかみさんに「ちょっと外出てきます(から、顔覚えておいてね)」とか「ちょっと食事してきます(から、顔忘れないでね)」と、一言言っておいた方が良いです。
・チケットが無いということは半券もないので、再入場する時には「顔パス」です。
・顔を忘れられていたら・・・僕は「さっき、お金、払いましたよね!」と押し通しますが、気が弱い人は、入場した時にもらったチラシでも示せば入れてくれるかも。まあこれは運ですよ、運。
■帰り方
・終演まで見ず、途中で帰る場合、出演している芸人が明らかに下手、腹が立つほどつまらないって時には、舞台の途中でも構わず、席を立って帰りましょう。
・ただそういう事をすると芸人は落ち込みますので、芸人を傷つけず平和裏に帰る場合は、舞台が終わって、次の芸人が出てくるまでの時間に、さっと「逃げるように」帰ればOKです。
・時間にして数十秒です。子供連れ等でモタつく場合は、マジックや独楽回し、ジャグリングの前後に帰るのがベストです(小道具の出し入れで多少時間がかかるため)
・無事に脱出できれば、本日の演芸場は終了です。大変お疲れ様でした。
□付録--------------------
■出演者に関する諸注意
・土日は演歌歌手が出演します。演歌苦手な方は注意(僕のことです。僕は失礼ながら、途中退場しています)
・あと、少し紛らわしい出演者表記について
・ひとみちゃん:「美人艶歌/シャンソン」とか書いてありますが、男である上に、歌はほとんど歌いません。漫談の一種です。その上、歌う歌はいわゆるシャンソンではありません。
・神楽:ただ「神楽」と書いてある場合、いわゆる大神楽(おおかぐら。曲芸)ではありません。三遊亭神楽(じんらく)という落語家です。
■複数ステージ見る場合
・落語の場合、1日3ステージ同じ話をやることはありません。全部別の話をやるので、3回見てもOKです。
・ただし、一部の漫談や、マジック・独楽回し・ジャグリングについては3回とも、ほぼ同じ内容です。多少は違うんですが、まあ同じと思ってよろしい。もちろん3回見ても良いんですが、恐らく飽きます。
・こんなもんでしょうか。
先日も行ってきましたが、やっぱりもう少し良い芸人が出ていればなあ、とは思います。私は快楽亭ブラック師匠が出ている時しか行かないのですが。
その他に演芸場で見た落語家で、評価できるのは鈴々舎馬るこ、それに笑福亭羽光くらいでしょうか。
参考にしていただいて嬉しいです。入場料1500円で6時間居られるってのは良いですね、大須演芸場。
当ガイドのおかげで、いろいろ「なるほど」と楽しめました。
桂珍念さん、さやか結さんもおもしろかった!
今日は20人以上お客さんがいて、芸人さんが感動(?)してるのも意外な驚き…。
また行きたいです。
参考にしていただけて嬉しいです。
5/5にはブラック師匠のキワモノ系イベントもありますので、御都合が合えばどうぞ。
イベントの時には客もそこそこ入っていて、通常公演とはまた違う雰囲気です。
参考にして頂けて幸いです。
受付に席亭しかいない時は入りづらいですよね、演芸場のシステムとか全く分からないし。
最初に行ったのは35年くらい前でしたが、凄い芸人さんが出ているなあと感じました。20分間出ていて一回も笑いがとれないというか、とらないで平気という人達が当たり前のような感じで舞台に上がっていました。
篠山タンバさん、荒川キヨシさん、河内文春さん、あたりは当時でも骨董品的な芸人さんでした。篠山さんは坊さんの恰好で坐って漫談をやっていて、荒川さんはお得意のアホダラ経をやっていて、河内さんは小野道子さんとの漫才でしたが、音曲漫才でさのさで締める構成でした。高峰天童さんがかっぽれを踊っていました。
その当時でも客に受けるネタではなかったので、客席は静かなものでした。
大須演芸場へ笑う事を期待して行ったことはありません、それは期待しない方がいいところです。足立席亭の道楽の世界に2時間付き合ってくる、それがここの正しい見方であると思っています。足立席亭も年齢ですから、後何年興行できるか分かりません、今行っておかないと永久に伝説の寄席を目にすることなく終わってしまうと思います。
建て替えてからなのかわかりませんが,
平日でしたが非常に面白くかつお客さんも大勢いらっしゃいました.
面白くないのが面白いなんて特殊な方は別として,
万人が楽しめる演芸場なんではないかと思います.