・全員集合のDVDなんて、俺が買わなくても誰かが買うもんな、しかも大勢が。
・花紀京のDVDは、これは買わなきゃいけないわけですよ。そんなに売れないでしょう、こういうのは「俺が買わずに、誰が買う」と思って買うのが正解。でもドリフは買わなくて良かったのかも知れない。最近お金がないから弱気になっているのか「今後は、レンタルに並びそうなDVDは買わずにおこう」とか思う。
・それはそうと「8時だヨ!全員集合」を見たのだった。僕は子供の頃この番組が好きで「ひょうきん族」が始まってもそちらはほとんど見ず、ずっと全員集合を見ていた。でも、正直どんどんつまらなくなっていったんだよね。
・何が面白くないって、ヒゲダンスがつまらない。スタイル(ヒゲとダンス)は好きだったと思うんだけど、やってることが面白くない。あとDVD見直してみて思うのが「ジャンケン決闘」っていうの?ジャンケンの勝敗で、負けた方が罰ゲームするみたいなやつ、あれが徹底的につまらない。ズボンの中で水風船割ったりする。あれ、何が面白いんだろう。子供の頃も面白いとは思わなかった。
・で、なんかああいう物の占める時間が増えていった気がするんですね。番組末期になってくると、前半のコントが短くなったのか何だか、ああいう罰ゲーム系がどんどん増えてきた。ダメ押しが「パイ投げ」ですよ。僕はパイ投げが子供の頃から大嫌いでですね、「食べ物を大切に」って事じゃなくて、単純につまらないからですね。なーんも面白くない。
・なんか毎回のようにパイ投げするようになって「あードリフはもう面白くないなあ」と思ってたら番組が終わった。
・DVD見てても、黄金期からゆるやかにつまらなくなっていく様が見えるわけですね。台本ではなく、大道具・小道具がコントの中心になっていく。前半コントだと典型的なのが探検隊ものじゃないですかね、火事事件の時のコント。台本を引き立たせるためにセットや仕掛けがあるんじゃなくて、まず仕掛けありきでその消化のために本を書いてる、みたいな。
・そうそう、ハプニング映像として、火事事件も収録されてるんですが、これを見ると「あーやっぱりドリフって徹底的にアドリブに弱いんだなあ」と思う。アドリブどころじゃなかったのかも知れないけど、あれだけの事件が起こってるのに、それに触れない、全く笑いにつなげようとしない。あの後のコントでは、いじったんだろうか?
・寺山修司「田園に死す」見る。特に感想を持たず。「母親役の人、ばってん荒川か?」といった程度の感想(実際は高山千草という女性らしい)
・というか、寺山以降のサブカルは全部、この映画の影響を受けていて、この映画の内容を今見ても「あー、アレね。」としか思えないわけだ。それほど影響が強く広範にわたっているので、今これを見てもなんとも言えない。
・これは寺山修司の随筆を読んでも同じで、高校生くらいの時に読んで「なんだこれ、当たり前のことばかり書いてあるぞ」と呆れて、それ以来、寺山には触れてこなかったのだ。
・映画「ドグラマグラ」は、この映画の影響を強く受けてるなあ、というか、まんまパクリみたいなシーンがあったぞ。
・マルクス兄弟「けだもの商会」途中まで見る。富豪のおばちゃん(毎度出てくるおばちゃん)のパーティーに、探検家(グルーチョ)が招待されるという設定がいかにも面白そうだったんだけど、全然面白くないので途中で止める。マルクス兄弟の面白さといえばドタバタなのに、台詞の応酬ばかり。しかも僕が持ってるDVDは字幕の付け方が悪いんで、ほとんど笑えない。これ、後半面白くなるのか?
・何となく思い立って「隠し砦の三悪人」を再見。以前見たけど田所兵衛の「裏切り御免!」以降の展開をよく記憶してなくて、そこを確認するために後半だけ見る。
・しかし記憶にないはずだ。「裏切り御免!」が最後のクライマックスで、あとは付けたりだな。
・しかし、この映画における雪姫、この人はたしか素人同様の人で、まったく演技がうまくないわけだ。大根だ。しかし、この映画において、その大根ぶりが非常によく活かされている。黒澤明ってそういう人だと思うんだけど、下手な役者を輝かせる手腕がすごい。田所兵衛と雪姫とのやりとりなんか素晴らしいわけですよ。
・その流れで「乱」途中まで再見。すばらしい。最高傑作。何度か書いてるけど、これは「リア王」の世界を戦国時代に移し替えて、しかし衣装や建築にイギリスやヨーロッパの様式を取り入れている。そこを見るだけでも素晴らしい。僕は年取ってからの仲代達也ってあんまり好きじゃないんだけど、この映画というのはリアリズムじゃなくてデフォルメされた作品だから、仲代の大仰な演技も良い感じになるわけです。
・黒澤で「一番好きな映画」は「まあだだよ」だけど、「一番人に薦めたい映画」は「乱」だな、やっぱり。ほんとは「七人の侍」だけど、モノクロだし音声も良くないし。