
で、中身なんですが、こっちは良くない。「電気グルーヴとかスチャダラパー」と同じような感じで、ライムにもトラックにも特に注目する点が無く、実に平均的なCD。「電気グルーヴとかスチャダラパー」や「The 9th Sense」あたりが好きな人には良いと思いますが。
よく言うんだけど、海外の名作アルバムが1000円やそこらで買える時代に、邦盤のつまらないアルバムを3000円も出して買いたくないんだよ、こっちは。毎年こういう事を思っている。もうスチャダラパー買うのやめておこうと思うけれど、次出る時には忘れてるかも知れない。
スチャというと、やっぱり多くの人にとっては「オモロラップ」の印象が強いと思うのです。「今夜はブギーバック」の頃の、軽くてふざけた感じ。でも彼らは90年代末頃からかなり路線を変えてきて、「ブンガク系」になっていったのですね。
その頂点が98年の「fun-key LP」や2000年の「ドコンパクトディスク」。中でも僕が一番好きなのは「fun-key LP」で、この作品での機械のビートとファンキーさの融合というのは見事としか言いようがない。「ドコンパクトディスク」になると、もっと暗くよどんだ雰囲気で「学生の頃あんなに明るかった友達が、フリーター生活してたと思ったら鬱病になっちゃった」というようなギャップとドラマ。
この2枚が今のところ、彼らの頂点かなあ。今はねえ、業界内の地位って結構高いと思うのですよ。なんだかんだ言って高木完やECDの後くらいに古いでしょう。ヒップホップ界の重鎮と言って良い位置づけですよね。でも、音楽はどんどんつまらなくなってると思う。国会議員になったお笑い芸人、という雰囲気。
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