2012年11月19日

「国語元年」に出てくる「裏辻芝亭公民」とは誰か?

Pop is dead.
Pop is dead.・井上ひさし「国語元年(國語元年)」に出てくる怪しいお公家さん「裏辻芝亭 公民(うらつじしばてい きんたみ)」、この名前には何か、井上ひさしなりの洒落が込められてるのかなあ?と気になったのでちょこっと検索。

・検索してみると、すぐに答えは見つかった。公家の名前として「裏辻」という名前は実在する。その13代目当主「裏辻 公愛(うらつじ きんよし)」の子供に「芝亭 実忠」という人がいて、この人は裏辻家から分かれて芝亭家を名乗り、家祖となっている。

・参考1:Wikipedia - 裏辻家
・参考2:江戸大名公卿net - 裏辻家
・参考3:公卿類別譜

・つまり「裏辻」と「芝亭」二つの名前をくっつけたのが「裏辻芝亭」なわけですね「公○=きん○○」という名前も、裏辻家をイメージしたものでしょう。
・で、ちょっと面白かったのがここにあった「裏辻 公愛」に関する記述。
実は先代の隠し子(密子 みっし)だったのだが、先に家督を相続した義理の兄が急逝したため、8歳で家督を相続。そこまではよくある話だが、10歳のときには務めに出ていた宮中でそのやんちゃぶりが見咎められ(中略)公愛は維新以後も『不平党』という政治団体を組織しようとして逮捕されたり激動の生涯を送ったらしい。
・なんともいわく付きの人だったようだ。
・「国語元年」は明治7年(1874年)の話、裏辻公愛は1821年の生まれで、その時53歳。芝亭実忠は1859年生まれだから15歳で若すぎる。そんな事からも「裏辻芝亭公民」のモデルは、「裏辻公愛」なのではないかなあ?と考えた。

・ドラマの中では「公家っていうのは嘘なんじゃないか?」と思わせる演出もあったように思うが、そうではなくて維新によって翻弄され、ドロップアウトしてしまった公家、というのが本当のところなんだろう。
・ちなみに「不平党」というのは士族解体によって地位と職を失った「不平士族」による組織だと思われ、そこに同じ境遇の公家も加わった、ということではないか。実際の裏辻家は華族になったようだが、公愛が何故そんな党を作ろうとしたのかは不明。

・大したことではないが、誰もweb上に書いていないことのようなので、保存しておく。

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