2012年12月25日

12/21-23日記(鬼一法眼三略巻・飯田橋ブロシェット・快楽亭ブラック独演会・赤坂見附オストレア)

Pop is dead.
Pop is dead.■12/21
・仕事上でトラブルがあり、どうも年明けまで続きそうな感じ。法律的には当方に有利な案件なので気が楽なんだけど、ピチガイの相手をしないといけないってのは、やはりめんどくさい。完膚無きまでに叩きのめさねば、気が済まぬ。

・夜、東京へ。早く着いたので門前仲町「BigHorn」へ年末の挨拶。
・夕食は以前も行った焼鳥屋「ブロシェット」再訪。客の9割が女性で、女性だけの忘年会をやっているようなグループが多い。
・甚だ五月蠅し。「騒ぐ女集団」というヤツの、あの騒ぎ方は目に余る。女性には「社会的に認められた『自己を解放していい場所』」ってのが無いから、場所をわきまえずに騒いだり泣き喚いたりするのだろうか、などと思う。
・騒音に我慢しながら焼き鳥。ささみ、つくね、うずら、ハツ、レバー、砂肝など。ささみ、ハツがうまい。以前食べてうまかったつくね、今回は味が濃すぎ。楽しみにしていた鶉もイマイチ。うずら特有の味、あれは「血の味」だと思うんだけど、そういう味わいがない。これ、本当に鶉かね?ヒヨコ焼いたんじゃねえの?ってくらいの空振りだった。
・雑炊は不味い。以前食べて「これは雑炊ではないけど、アリかな」と思ったが、今回再度食べて分かった。不味い。

■12/22
・雨なので朝はホテルで待機し、朝食はランチパックで済ます。10時前に出て半蔵門のサンマルクカフェで時間を潰す。
・ワグナーを聴いていて、ヒトラーがワグナーを聴いて自慰をしたなんてエピソードを思い出し、ヒトラーの気持ち分かるなあ、と思う。三島由紀夫もしてそうだな、とか思う。ノー根拠だけど、イメージ。
・ブラック師匠に教えてもらった桔梗あさひで500円の弁当を買って国立劇場でチケット発券し、資料館見学。前に引き続いて曽我物狂言の展示。14歳当時の時蔵のパネルが飾ってあって、可愛いのなんの。

・芝居は12時開演「鬼一法眼三略巻(きいちほうげんさんりゃくのまき)」最近こういうバキッとした時代物を見ていなかったが、こういうのも良い物です。ブラック師匠が「つまらない」と断じていた「菊畑」も面白かった。吉右衛門の重厚さも良いし、なにより又五郎が熱演。ただ梅玉がダメ。源義経の役なんだけど、その風格、上品さがない。又五郎が良いだけに、梅玉の悪さが目立つ。
・最後は定番「一條大蔵譚」、平家の目を欺くために「馬鹿のフリ」をしている殿様の話で、人気のある芝居。吉右衛門のコミカルさ、優しい殿様の空気が良い。ただ、キリッとした部分があまり感じられないのと、喉が悪いようでちょっと終盤元気なかったかな。しかし安定の芸ですな。
・ここにも梅玉が出てくるが、今度は家来の役。こっちは悪くない。常磐御前役の魁春がダメ。あの人のメイクはやっぱりおかしいよ。あの目の周りを真っ赤に塗ったのを見ただけで生理的に受け付けない。あと悪役の澤村由次郎という役者の下手さが犯罪級。あれは金取れる芸じゃないよ、田舎の村芝居だよ、ありゃあ。あれで名題なの?

・目当ての米吉は「女小姓 弥生」一役で、ロクな台詞もないチョイ役だが、当然ながら可愛い。驚いた演技で口を開けて「あっ」とか言ってる感じが良い。
・時蔵の写真見て思ったんだけど、女形っていうのは、若い男が演るべきだと。つまり売春も生業としていた歌舞伎役者、女の代替としての女形っていうのは、子供から大人になる過程の「男でも女・子供でもない時期」の男子がやってたんじゃないのかなあ、と思うわけです。女装をして、男からも「可愛いなあ、きれいだなあ」と思われるような年齢・容姿の男の子がやってたはずだ。
・今の女形は高齢化しすぎですよ、やっぱり。どう見たって「きれいだなあ、可愛いなあ」と思えないようなお爺ちゃんがお姫様の役やってるのって、冷静に考えるとおかしいですよ、あれは。芸の重みってのもあるんだろうけど、どうもおかしいんじゃないか?と思えてきたのです。

・雨が上がったのでホテルまで歩く。千鳥ヶ淵の眺め良し。あそこの首都高速?がトンネルに入っていく立体交差は素晴らしい。
・ホテルに傘をおいて、上野へ。

・快楽亭ブラック師匠独演会@お江戸広小路亭。しっかしせべえ小屋だな、ここは!
・ブラ坊「権助魚」あれ、この人、こんなに上手かったっけ?と思う。いや、上手いというレベルには達していないが、いつも大須演芸場で見ているよりはずっと良い。
・ブラック師匠はまず「六尺棒〜全女番(居候からのフル)〜死ぬなら今」と立て続けに三席。前の二席は初見だったが、特に「六尺棒」が良い。若旦那・居候の、人を食ったようなしゃべり方が上手い。それから侏儒のしゃべり方が良い。「全女番」は「湯屋番」のパロディーで、居候が全日本女子プロレスに勤める、という下らない内容。「死ぬなら今」は相変わらず痛快な談志DIS。
・中入り後「文七ぶっとい」これも初見。「文七元結」のエロパロだが、前半は「元結」と全く同じ。これが、素晴らしい。「文七元結」私は圓生と志ん朝の録音しか聴いていないが、どちらも感動できなかった。しかしブラック師匠のでは見事に感動できた、何故だろう?
・やっぱり、圓生、志ん朝が演じる長兵衛は上品すぎるから嘘臭いのかも知れない。ブラック師匠の汗腺からにじみ出る「競馬で2000万借金男!」みたいなオーラが、長兵衛を演じるリアリズムになって生きてくるんだろうか。しかしいずれにせよ素晴らしかった。今年一年ブラック師匠の落語を聴いてきて、文句なく一番の出来。

・夕食は赤坂のオイスターバー「オストレア」を予約。生牡蠣6種盛り合わせでスパークリングワイン「ドメーヌ・シャンドン」生牡蠣を食べるのはほぼ10年ぶり。15年ほど前にモロに当たって以来、ずっと避けてきた。牡蠣との再会、うまい。食べた中ではアメリカ産の「クマモト」というのがうまかった。
・知人から「どんなに良い牡蠣でも、10個以上食べたらダメ」と言われていたので、生牡蠣は6個でやめ、スパゲティー、メインに馬肉のタルタルステーキを食べて食事を終える。しめて1万円弱、うーん高い、しかしまあ、こんなもんかね。
・食事終わってバー「ティアレ」に寄って少し飲み、帰る。

・永田町駅の入口が分からず、交番前の地図を見ていたら、不審者と思われたのか、長げぇ棒を持った警官が何人もズラズラ出てきた。ああいう集団行動をする時の警官の烏合の衆っぷりはすごい。ゾロゾロゾロゾロ、数で勝負。
・おにぎり食べて寝る。

■12/23
・朝から移動で帰宅。今回は結局鷹匠にも行かず、スヰートポーヅにも行かず。カチッと予約したスケジュールのみをこなして帰った。
・風邪っぽいので昼から自宅近くの焼肉屋に行き、大蒜添加して一人焼肉。そういえば一人焼肉は初めてかも知れない。
この記事へのコメント
新年明けましておめでとうございます。本年も宜しく
お願いします。
当方、昨1年間は体調不調との戦いで、春先には人生
初めて救急車にも乗ってしまいましたが、くじけません。

新年のご挨拶位しか顔を出さずに申し訳ないです。
Posted by Cottonwoodhill at 2013年01月01日 20:11
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック