2017年10月10日

国立劇場「霊験亀山鉾」を見に行ってついでに色々食べた話

Pop is dead.
Pop is dead.■10/6
・田舎を脱出。移動中は荒俣宏ほか「ニッポン見聞録 東北編」を読む。東京駅からすぐのKITTE内にある東京大学収蔵品展示室「インターメディアテク」の存在を知る。
・門前仲町BigHornに飲む。

■10/7
・雨があがってから銀座へ。虎屋にて昼食。ここでは新橋の料亭・金田中の料理と赤飯、甘味からなる昼食を提供していて、以前からそれを狙っていたのだ。味はまずまず。3,600円余というのは随分高いようだが、虎屋の価格設定からすると無茶な値段ではない。もっと混んでいるのかと思ったら、基本的に甘味処なので昼は空いていた。
・歩いて赤坂まで行こうと思ったが、方向を間違えて芝・大門に至る。銀座から大門までってこんなに近いのか、驚いた。しかし方向修正するのもしんどいので地下鉄で新橋まで戻り、溜池山王から赤坂へ。
・赤坂・室町砂場で二度目の昼食。お酒は飲まず、松茸焼きとざるを一枚。今回はあまり蕎麦の香りせず。新蕎麦の季節なのに不思議だ。

・千代田線で大手町へ。将門公にお詣りした後、一度宿に戻ってコネ(小寝)を入れようかと思ったら選挙演説に邪魔される。あきもと司、落選しろ。
・仕方ないので三谷幸喜の「清須会議」を見て時間を潰す。二度目だが、やっぱりつまらん映画だ。終わり近くの、剛力彩芽の笑顔だけは絶品だが。

・夕刻より出て、東京・丸の内のインターメディアテクへ。すごい!動物の剥製、骨格標本、化石のレプリカ等が場内狭しと並んでいる。さすが東大。これ一部は安田講堂で20年前に展示してたよね。こういうものをわざわざ会場を借りてタダ、つまり無料で一般公開するという思想もすごい。好事家であれば一度は行かないと話にならない場所だな、ここは。
・江戸城のお堀をしばらく眺めた後、丸の内・まんてん鮨で知人と食事。やはりここのコストパフォーマンスはすごいよなあ、と思うが量は多すぎ。最後の方のいくら御飯、手巻き、玉子、穴子、かんぴょう巻きという流れは全部省略した方が良い。まあいくら御飯までが限界で、それ以降を食べると吐く。次回行った時には省略してもらおう。
・ステーションホテルのバーで飲もうかと思ったが満員だったので、新丸の内ビルで深夜過ぎまで飲み、終電を逃す。

■10/8
・昨夜部屋で飲み直したところ痛飲し、ホテルの朝食を逃す。経験上、店でテッテ的に飲んで部屋では飲まずに寝る方が、翌日にひびかないようだ。
・サブウェイでサンドイッチ(ウィートのローストビーフ、野菜の量は変更せず、わさび醤油ドレッシングを半量。+アボカドトッピング)を買って半蔵門へ。
・国立劇場の正面にベンチがあるので座ってサンドイッチを食べる。雀が寄ってくるのでパンをあげながら。見ていると、警戒心が薄く私に近寄ってくる雀ほど太っている。怖がって遠くからこっちを見ている雀はやせている。やせている雀にパンを投げてやると、口にくわえて大急ぎで飛び去っていった。

・国立劇場にて片岡仁左衛門主演「霊験亀山鉾」いわゆる仇討ち物だが、敵討ちをする「いいもん」が「わるもん」の返り討ちにあってバタバタ死にまくるという異色作。ピカレスクロマンというやつで、仁左衛門が得意なパターンですね。
・早替わりや本水など仕掛け満載、ケレン味の強い演目で、楽しめる内容ではあった。しかし演技をじっくり見せるという芝居ではない。仁左衛門も歳だし。こういう芝居は若いものに任せて、本人は本格的古典に専念してもらった方が、本当は良いんじゃないのかね、とも思う。だいぶしんどそうだったし。
・たしかに見る側にとっては楽しいんですけどね、仁左衛門のこういう芝居
・錦之助、今回は舞台を壊すほどヘタというわけではなく、それなりに芝居になっていた。あと狼が出てきたのが楽しかった。
・一点不思議だったのは、伊勢国・亀山の情景に「伊勢屋」という店が描かれていたこと。江戸には伊勢屋という店が多かったらしいが、伊勢国で「伊勢屋」って違和感ないか?
・国立劇場の客層はさすがに歌舞伎座等と比べて荒れてはいない。しかし劇中に拍手をしまくるのには参った。早くの登場時にすら満場の拍手、子役が台詞を言っただけで拍手、芝居の邪魔になる事この上なし。「歌舞伎というのは、劇中では拍手をせずに見る物だ」という常識は既に崩れ去っている。

・終演後、大手町経由で湯島へ。池之端・藪は既に解体されてビルを建設中だった。店を閉めたことは知っていたが、弟子なりが継いで再開するのでは、という一縷の希望を持っていたのだけれど、もう本当に終わりなのか。喪失感。老舗で味も良く、繁盛している店であってもこのように閉まってしまう事があるのだなあ、と無常を感じる。
・母から薦められた鈴本横の天ぷら屋・天寿ゞ(てんすず)へ。天ぷら一人前(Aコース)が4,500円だったかな。海老2尾、きす、鮎、いか、穴子、万願寺唐辛子、伏見唐辛子、アスパラガス、椎茸、以上で御飯は付かない(御飯が付く定食もあり)量が丁度良い。
・これにめごちを追加。めごちは山の上や近藤で食べたふっくらしたものではなく、身がしっかりと締まっており、味が濃い。これはこれでうまい。あとはいかが美味しかったかな。
・ただ、確かに廉いとは思うものの、正直このレベルの天ぷらであれば田舎でも良い店に行けば食べられる。ここのは「東京に住んでいる人が普段食べる天ぷら」であって、田舎からわざわざ東京に行くのであれば、倍のお金を出しても「東京でしか食べられないレベル」の天ぷらを行きたいところ。

・部屋飲みを避けるため、コレド日本橋4Fの沖縄料理店へ。ここはハズレ。これ居酒屋じゃん、しかもレベル低めの。しかし入ってしまったのは仕方ない。泡盛を3杯飲む。
・地下のメゾンカイザーでクロワッサンを買って帰る。
・と思ったが、まだ飲めるので門前仲町の2538というフランス料理店(?)で酒を追加して今度は本当に帰る。

■10/9
・復路に「ニッポン見聞録」読了。新幹線の中からAmazonに「和漢三才図会」を3巻ほど発注。この本(ニッポン見聞録)、まあまあ面白いけど買うほどではないかなあ、とも思うが、インターメディアテクの存在を教えてくれたし、今まで躊躇していた和漢三才図会を買うことになったし、刺激は確かに受けた。
・さらにオスカー・ワイルド「アーネストであることの重要性(まじめが肝心)」を読み始める。
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