
ここに「菜園の話」として私のブログへのリンクが貼られていて、はてこれはどういう事か?と思っていたのです。
大したことも書いていないのだけれど、何故これがこのような形でリンクされるのか、と。
後日見たところ、追記がされていた。
はてなユーザーについて、料理を知らないと話すコメント主は、どれほど料理を知っているのか、と。ここにおける、私のブックマークコメントに関して、である。
・はてなブックマーク - はてなブックマーク - 分裂勘違い君劇場 - タダごとではない旨さのトマトソースができてしまった
まあ全く嫌味な男である(私が)。
ああいう事を書くから嫌われると思いつつも、しかし我慢ならずに書いてしまう。料理を学ぶ課程、というのには個人差があるだろう、と分かってはいるが、「少しでも料理をしたことがある人なら、当然分かっているであろう事」というのがあって、そういう事を知らない人っていうのが僕には「料理をする気がない人」と思えてしまう。
二十歳くらいまでに、当然積んでいるべき料理の経験っていうのがあって、その経験があればここまで理解してないとおかしいだろう!という事っていうのがある。これ、完全に「オレ尺度」なんだけど、僕の中にはそういう「オレ尺度の常識」があって、それも知らない人っていうのは「料理しようって気がないだろ」という、書いてみると我ながら暴論中の暴論ですが。
別に良いのです、する気がないのならしなくて。でもそういう人が料理に関する記事にブックマークコメントを寄せていたりするのを見ると「お前、料理する気もないくせに何ブックマークしてるんだ!」と勝手に怒ってしまうのですよ。別に怒ることもないんだが「お前、読む気もないくせに[あとで読む]とか書くなよ!」というイラダチに近い。
そういう「オレ常識」の中に「普通のトマトを煮てもおいしいトマトソースは出来ない」っていうのが含まれるわけですね。これ、一度でもトマトを煮たことのある人なら分かる。妙な甘みが出て、うまく行かないのです。一度もトマトを煮たこともない人があーだこーだ言ってるのを見て「あ痛た、あいた」と思ってしまうのです。
ここまでは長く、どうでも良い前置き。
後人の参考になればと思って、僕が今までの料理経験から学んだ「オレ常識」をいくつか書いておきます。
・普通のトマトを煮込んでも、おいしいトマトソースは出来ない。
・トマトソースに白ワインを入れるとイタリアっぽく、赤ワインを入れるとフランスっぽくなる。
・トマトソースにオレガノを入れるだけでイタリア料理店のような味になる。
・こくが足りなかったらウスターソースを入れれば何とかなる。
・料理が塩辛くなってしまったら、修正は難しい。
・作りやすい料理というのは「味見のしやすい料理」、つまり調理時間が長い料理である。炒め物というのは難しい。
・納豆を15分くらいかき混ぜると、新しい旨味が出てくる。(via 北大路魯山人)
・市販のチューブ入りジェノバペースト(バジルとにんにく、松の実のペースト)は鬼のように不味い。
・ガラムマサラとクミンがあれば、なんでもカレー味に出来る。
・最初から材料と水を入れて煮込んでも、そこそこのカレーが出来る。
・ただし、玉葱を炒めるのと炒めないのとでは大違い。味の深みがまるで違う。
・人参を味噌漬けにすると、表面がグロテスクになる。
・中国製の黒酢はうまい。日本製のものとは雲泥の差である。
・料理に使う白ワインは、たいていの場合日本酒で代用できる。
・しいたけの出汁というのは、意外においしい。
・動物の出汁というのは、おもに骨から出る。
・セラミック製の包丁研ぎは劇的な効果を上げてくれる。
・大量の動物の骨を煮ると、煮こごりが出来る。
・中華料理っぽくしたい場合には、生姜と水溶き片栗粉が近道。
・鮪のトロは、少し火を通した方がおいしい。
・卵を電子レンジにかけると、大変なことになる。
・いわし、鶏肉、牛すじ等の廉い肉をおいしく食べる技術は、貧乏人必携である。
・チャーハンは、手軽なようで実は非常に難しい料理である。
・蕎麦を茹でたあと「氷水で締める」というのは必須の工程であり、流水で代用してはいけない。
・青い背の魚、あるいは貝殻を放置しておくと大変な悪臭を放つ。
・煮込み料理は長く煮るほどおいしくなる、というのは嘘である。
・普通のカレーは一晩置いた方がおいしかったりするが、タイカレーは一晩置くと台無しになる。
・テフロン加工のフライパンでは「とろとろのオムレツ」は出来ない。
・卵にオレンジジュースを極少量入れると「ふわふわのオムレツ」が出来るが「とろとろのオムレツ」には遠く及ばない。
・「ういきょう」を入れすぎると、料理が台無しになる
・オイスターソースが指に付くと、なかなか臭いが落ちない。
・玉葱は常備しておくと良い。
・マヨネーズはなくても生きていける。
・「半熟卵」の定義は人それぞれである。
こんな感じか。これを読むと私の料理経験の浅さが知れると思うが。
料理のステップというのは、1.塩加減、2.火の通し加減、3.旨味とかこく、という感じだと思います。
料理ができない人というのは塩の段階でつまづくというか、確認せずに塩を入れてしまうのですね。「目分量」というのは経験があるから成り立つわけで。