2019年11月16日

お初天神の境内に「常夜燈」があったころの話

Pop is dead.
・子供の頃、父母と「常夜燈」というおでん屋に何度か行ったことがある。
・あの店が、まだお初天神の境内にあった時代だ。
(中島らもの著作に出てくる「常夜燈」は、多分あの時代の店だと思う)

・あの店も、どういうわけか分かれてしまって、梅田と、中津に二つの店がある。いずれも佳いおでん屋だが、中津の店(豊崎本家と名乗っている)の蛸は見事だった。

・で、その昔の話だが、我々が食事している時に、何人連れかの客が入ってきた。それを店は「今日は満員ですんで、すんまへん」と言って断った。まあ、よくある話だ。

・その時、父がたしか「あれ、ヤクザやな。」と一言言ったのを覚えている。
・確かに、店の中を見ると空席はまだある。相手を見て「この店に入れていいかどうか」を判断した上での「NO」だったということか。
・子供ながらに「店を『守る』というのはこういう事なのか」と感じた。

・自分で店を持ってみよう、と考えたときに、このことをまた思い出した。
・「店を守る」という「この店にふさわしい人にだけ入ってもらう、そして店もその期待に応える」という事は、なかなか難しいものなのだろうなあ、と漠然とではあるが考えるのだ。

・こういった逸話は三谷幸喜脚本のドラマ「王様のレストラン」の第一話にも出てくる。飲食業で、特に接客をやっている人には是非見て欲しいというか、見なければならない作品だと思う。
(実際、田舎に住んでいると、そこそこ格式の高いレストランでも、接客の内容がひどすぎる、というケースはままあるのだ。例えば今日の料理について詳しく説明できない、皿数を合わせるという基本的な考え方を知らない、など)

posted by LSTY | Comment(0) | 日記 | このエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク
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