口ロロ(クチロロ)の新譜「GOLDEN LOVE」を買いました。
まず一言言わせてくれ、このジャケットの趣味の悪さはひどい。持ってて恥ずかしい。80年代前半のサブカル誌とかのイメージだろうし、まあキッチュ路線というか趣味の悪さも込みで考えたんだろうけど、僕は嫌いです。
内容ですが、うーん、そこはツッコミどころじゃないんだろうけど、歌が下手すぎるんだよなあ。声も良くないし、聴いていて邪魔になる下手さというか。もうちょっとどうにかならんのか、と思いました。
あと、英語の歌詞を結構使ってるんだけど、発音が…特にRの発音にクセがあって、聴いていてちょっと不快になるほど。
いや、そこツッコミどころじゃないんだろうけど、そう思って聴いてもどうしても気になったので。
シングルとしてリリースされている「GOLDEN KING」は良い曲だと思います。あとハルカリが歌ってる「COSMIC DANCE」もまあまあ。
あとはどうだろうなあ、全体的に音が過剰というか、ガチャガチャしすぎてる感じ。もちろんそれが狙いなんだろうけど、ガチャガチャしているわりにはオリジナリティーを感じない音。結局センスの問題というか、個々の音に対するこだわりが足りないのだと思う。
今後、良いプロデューサーとの出会いがあれば「化ける」グループだろうなあ、とは思うけれど、今作は結構ギリギリのラインかなあ。
しかし、僕的にこのアルバムは「買い」であって、いとうせいこうのラップが入ってるから。そしてそれが、滅法「いい」から。
「おばけ次元」っていう曲の32秒目から入るせいこうさんのラップ。この人のこういうしっかりした感じのラップ、滑舌良く、スピード感あり、しかし淡々としたラップを、僕は初めて聞いたかも知れない。クチロロのラップが粗めなので、せいこうさんは敢えてこういうラップをしたんだろうなあ。
後半、ちょっと煽動色が強くなって良くないんだけど、この出だしのせいこうさんのラップは本当にかっこよくて、つまり淡々としながらそこに意志を感じるからなのだと思う。
いとうせいこうという人はやっぱりパフォーマーだなあ。僕の中では「作家」ではないなあ。文字を通してしかいとうせいこうを知らない人の方が多分多くて、それはすごく不幸なことだと思う。
僕は物書きとしてのいとうせいこうは評価してなくて、脳内ソース多すぎなんじゃないかとか、気取りすぎなんじゃないかとか思うんですが、「ノーライフキング」は好きだったかな。
でもラップに関してはかなり好きです。副業的に思われてるんだろうけど、一流のラッパーですよ。技術もそうだし、ラップの持つ精神性を良く理解し、実行している人というイメージ。
もちろん感じ方は人によるでしょうね、私は普通の発音だと思いました。tが二つ重なると音がrに崩れたりと・・・まぁ、普通ですね。
ラップに関しては彼の顔から想像できる声質だったので特に問題なし。曲に関しては個人的にstarflightが好きですね、どことなく「懐かしい」気分にさせられる感じがします。結局今までクチロロの曲を聴いてて思ったのが「こいつら音楽に対して真剣にこだわってるというよりはむしろふざけて遊んでるな〜」ということ。でも自分はそういうところが好きなのかもしれません、まさに直観です。golden king もone note sambaっぽくて好きです。南波さんももっと表に出て来い!ww