2008年03月05日

3/5日記(Epoca「The Week」との再開)

Pop is dead.
Pop is dead. ある映像と再開を果たす。
 ブラジルの週刊誌「エポカ」のコマーシャル映像である。数年前、私は広告に関するある講演会でこの映像を見た。
 それ以来すっかり気に入ってしまって、何度かweb上を探したが、結局見つからなかった。
 それがYouTubeであっさりと見つかってしまったのだ。

 コマーシャルのタイトルは「The Week」。様々な人や物にとっての「一週間」を、静止画と音声で表現した物。例えば
To the rich , 7 dinners. To the poor , 7 hungers.
(一週間は)金持ちにとっては7回の晩餐、貧乏人にとっては7日の空腹
 という感じである。
 よく考えてみると、こういう題材を扱った場合、一歩間違えれば「世界がもし100人の村だったら」のような、偽善的でありふれた表現になる。

 しかしそうなっていないのは、映像と音声(音楽)のセンスの良さと、あとは垣間見える洒落っ気のせいだろう。特にオチの素敵さ、控えめな意外性というか、そこら辺が気に入った。
 次々と切り替わるモノクロームの静止画は、一枚一枚が的確であり、そして過剰でない。コマーシャル映像というのは多くの場合、過剰になりすぎる、つまり「語るに堕する」といいますか「言を弄する」といいますか、そうなってしまう。そこを実に見事にかわして、静かな映像作品に仕上げている。

 音声もそうで、日本のコマーシャルを見る限り「音が大きければOK」という感じでBGMを鳴らしまくる。だいたい、放送される番組よりも、コマーシャルの音声の方が大きい、なんていうのは見ている側にとって迷惑以外の何物でもない。
 「The Week」の音声は飽くまでも控えめである。しかし特徴的なヴォコーダー音であり、存在感はある。さらに機械処理された声なので、邪魔になるような抑揚がない。無機的な事例の羅列、という演出になっている。
 人間の生の声を使った場合、変に芝居がかってしまい、失敗したかも知れない。

 日頃目にするコマーシャルといえば、無駄にガチャガチャとうるさいものか、あるいは山もオチも意味もないような無毒で無味なものばかり。思わずYouTubeで探してしまうような優れた映像作品はなかなかない。こういうCMが増えてくれればなあ、とか思う。

 そしてIT、あるいはYouTubeの恩恵、アーカイブ化という素晴らしい流れ、また、諦めずに探し続ければその先にきっと邂逅がある、というような事。そんなことを感じた。

・参考:a week « creative & critical ++ blog
 テキスト、広告代理店のデータなど。
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