枝雀師匠が死んだとき以上の落胆。枝雀師匠については「いつか自ら命を絶つ人」だという、あきらめがあったから。
米朝一門で、枝雀師匠は問題児、吉朝さんは優等生だったんじゃないかな。ああいう、正統の上方落語を引き継げる人が死んでしまった。本当に残念だと思う。吉朝師匠の「けんげしゃ茶屋」や「冬の遊び」、あるいは「一文笛」なんかを聞きたかったよ。
50歳は、落語家にしては若すぎた。もっと老けた師匠の話が聞きたかった。本当にそう思う。
これで、上方落語はまた危機に瀕する。米朝師匠も相当な高齢だ。文枝師匠も亡くなったし、古典を演じられるのは仁鶴師匠とべかこさん(南光師匠)くらいか。三枝師匠も噺家として悪くないが、古典となると厳しい。
上方落語、大好きなんだけどね。笑いに貪欲であるが故に、古典が生き残りにくいという側面もあるんだろうなあ。
そんな中で吉朝師匠は、とても大切な存在だった。
地獄寄席が、また更に賑わう。
その他:放置されていたブログを一つ消しました。
禿げ上がる位同意せざるを得ない。
技術は当然大事だけど、それだけじゃ出せないものもある。
どんな世界だって程度の差こそあれ、年月によって蓄積されたものが放つ輝きはあると思う。
あと30年は頑張って欲しかったなぁ。合掌。
またやっちまいました。
小さん師匠、志ん朝師匠、枝雀師匠といろいろな名人の訃報の中で、一番「惜しい人を亡くした」と思いました、今回。
米朝師匠が一番悲しんでいそうです。