2020年03月04日

生きていて初めて「存在するべきではない映画」だと感じた。

Pop is dead.
・本日のAmazonレビュー。あまりに強い憤りを感じたので、ここにも保存しておく。


・観なくていいです。というか、就職経験のない人にとっては「観てはいけない映画」だと思います。

・以下、Amazonへのレビュー

タイトル:若者は絶対に見てはいけない映画(個人的には「許されざる映画」)+すべからくの誤用

評価:★☆☆☆☆(つーかゼロ、つーかマイナス5だよ、本音では!)

本文:
 映画としてはそこそこ面白い。ある種の爽快感もある。

 この手の映画を観て私が真っ先に思うのは「とりあえず労基署に行け!」ということで、それ以外の感想はあまり持ち得なかったりするのだけれど、この作品については個人的に許せないものを感じたので、それについて書く。

 はっきり言って、この映画が発しているメッセージは「罪悪」でしかない。ブラック企業に勤めている人間を、そのブラック企業に縛り付けるための「呪文」のような、悪魔的で忌むべき映画だと感じた。

 「一体感」や「やりがい」という言葉や気持ちに付け込んで、不法に従業員を就労させるのは、いわゆるブラック企業の常套手段であるが、この映画ではあっさりそこに乗っかって「爽快な物語」にしてしまっている。脚本家や監督はそこに気付かなかったのだろうか?
 気付かなかったのなら無能だし、気付いたうえでこのような映画を作ったのであれば、彼らは明らかに「罪人」いや、それ以上の邪悪な存在「悪魔」である。

 この映画を観て「うちもブラックだけど、前向きに仕事をすれば『頑張れる』かも知れない」と考えて仕事を続け、結果として自殺に追い込まれる人が現れるかも知れない、という想像力はなかったのだろうか?

 それから、精神が崩壊した従業員が出てくるが、観た限りでは障碍者手帳を持っていてもおかしくない状態で、しかもその原因は仕事だと容易に推測できる。つまり「労働災害」による精神疾患である。その彼をさらに「腋臭(アポクリン腺の発達)」というキャラクターにして、映画の中で半ば笑いものにしている。
 映画の登場人物が笑いものにしているだけではない。私の見た限りでは、脚本家も監督も「言葉もロクに喋れない奴はどう扱っても良い(彼自身に反論の余地などない)」と考えて撮っているようにしか思えなかった。さらに、その彼に終盤「職場にいることを肯定するような台詞」を言わせている。
 「これ、ナチスが作ったプロパガンダ映画かよ?」と感じるほどの弱者切り捨て。しかも恐らくナチスでさえ表面的には「障碍者や、労働力のないものは不要だ!」というメッセージを公表していなかったはずだし、多分そんなプロパガンダ映画も制作していないだろう。

 私は日本国憲法の下で生きているので「表現の自由」を肯定しているし「言論封殺」を忌んでもいる。しかし、この映画に関しては「撮ってはいけない映画/存在すべきではない映画」だと感じた。たしかに、エンドロールの最後に社長の邪悪さが表現されている(森本レオというキャスティングが見事だとは認める)が、基本的に「ブラック企業に縛り付けられ、自由を奪われて不法就労させられてもいいことあるぜ!」というストーリーのベースがある以上、戦前のプロパガンダ映画以上に害悪だと考えざるを得ない。

 学歴が低いから何だってんだ。あれだけの知識と技術があれば、スマートフォンのアプリケーションを開発するなり、今では「自由に働ける」環境が作れる。そういうオプション(選択肢)について一切触れず「低学歴の人間はブラック企業で死ぬまで働け!」という、映画という形式を採った暴力である、この作品は。

 さらにエンディング曲がいきなり「すべからくの誤用」から始まって脱力した。大変失礼な言い方だが「ああ、全体的に知性の低い人が集まってできた映画なんだな」と思わざるを得ない。

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 いかなる悪書であっても焚書すべきではない、と考えている私ですが、この映画に関しては「消えて無くなれ」と思った。

 人間が自由になること、資本論で言うところの「自由意志で『階級』から逸脱できる」というオプションを示さずに「プロレタリアート(労働者階級)の再生産」つまり「労働者階級の子供は、所詮労働者階級にしか所属できない、というスパイラル」意訳すると「労働者階級に所属する人間は先祖代々、資本家に搾取され続ける」という事を、この映画は「真っ向から肯定」している。

 よく誤解をする人が居るけれど(私もそうだったけど)「搾取」というのは労働契約によって合法的に取り決められたもので、それ自体が悪いわけではない。契約外の、あるいは法を逸脱した「過剰な搾取」が問題なのである。

 佐藤優の本を読むと分かるが、現在の日本経済では「過剰な搾取」が横行している。大きく言うと「子供の学費(労働者を再生産するための)、自己に対する教育費、余暇」この三つについて、多くの企業は「自己責任」という名においてその負担を労働者自身に課している。
 「余暇(あるいは残業)」については、そこそこちゃんとした企業であれば法を順守しているだろうし、さらにましな会社なら「自己に対する教育費」要は社内研修を行ったりもしているだろう。

 しかし「子供の学費」については、ほとんどの企業が無関心なのではないか。最低限「労働者を再生産できる程度の援助(今の日本なら高校卒業だろう)」は企業がすべきだし、親の働きぶりによっては「労働者階級から抜け出せるほどの教育」を施せるようにするべきだと思う。

 以上は持論だが、この映画では薄給、超長時間労働という「非常に過酷な経済的搾取」を「団結・やりがい」の名のもとに「なかったことに」している。つまり結婚して子供が生まれても経済的に最低限の教育しか受けさせられないし、子供と触れ合い愛情を注ぎながら家庭内教育を行う時間もない、まさに「自分と同じ劣悪な環境でしか働くことのできないような人間の再生産」を美化した映画に、結果的にはなってしまっている。

 中卒だからなんだ、ニートだったからなんだ。そんな劣等感からブラック企業で「団結・やりがい」をスローガンにして生きてゆくのであれば、仕事なんかやめて生活保護でも受けた方がよっぽどマシだと思う。
 プログラミングが出来て、プロジェクトの進捗管理が出来れば、学歴なんか関係ない。クソみたいなスパイラルから抜け出す方法はいくつもあるはずだ。

 そういう「希望」を見せずに、ブラック企業で団結・やりがいに仕事の意味を見出すという「完全に間違った希望」を美談として描いているこの映画は、私が生きてきて初めて「存在するべきではない、葬り去るべき映画だ」と感じた作品である。

※ラストシーンで見せる森本レオの悪人ぶりが重要だと評価している人が居るが、彼が悪人なのは映画の最初の段階から分かっていることで、ラストシーンで何かが変わるわけではない。
 基本は「ブラック企業で精神論の下に搾取されまくっている人を肯定する(あるいは制作者からすれば『嘲笑している』)」映画である。

 この映画が発しているメッセージは正に、
Arbeit macht frei
 という、冗談にもならない虚構だ。

 私は、この映画を認めないし、赦さない。
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2020年02月23日

塚本普也「野火」の感想というか。

Pop is dead.
・観ようと思いつつ、重そうなので避けていた作品
・映画の感想というより、日本を憂う話になってしまった。ただ、ここ数年私が感じていた「日本の右傾化」を簡単にまとめるとこうなる、という話でもある。
・しかし餓死者140万人ってどういうことだよ?さらに琉球民族を盾にして結果、原爆投下かよ、ミフネが自決して済む問題じゃないだろ、とあまりにも怒りが込み上げてきたので、長い文章になった。
・というわけで、Amazonにもリビューを書いたが、一部、加筆・修正した文章をここにも載せておく。

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 「プライベート・ライアン」前半の、ノルマンディー上陸作戦を描いた映像は素晴らしい物でした。しかし、今作ではそれ以上に「地を這う兵隊が無残に殺されてゆく姿」を描写しています。

 映画全体のプロットは水木しげるの「敗走記」や「総員玉砕せよ!」に似たものを感じます。
 しかしそれらの作品よりも強く感じるのが「大日本帝国陸軍における、人命の軽視」です。兵隊であるから、戦って死ぬのはやむを得ないとしても、一説では戦没者の60%(140万人)は戦闘でなく餓死・病死であったとされており、この数字を見るだけでも軍部(特に陸軍)が兵站(ロジスティクス)を無視して「とにかく兵隊を送りこめ。そこでそいつらが生きようが死のうが構ったこっちゃない」と無謀な戦略を展開していたことが分かります。

 言うなれば天皇陛下や国民に『良いところを見せよう』あるいは、海軍を『出し抜こう』といった上っ面だけの体面で100万人以上の死者を出した、ということです。

 そしてさらにその先には、沖縄の非戦闘員を盾にした、ただの「時間稼ぎ」が始まるわけです。歴史的に、沖縄の人たちは「琉球民族」であり、日本や中国から圧力を受けながら当時、日本に属していたわけですが、いわゆる「大和民族」ではない沖縄の方々を、戦争の「盾」にしたことは、大和民族のの恥ずべき汚点であり、私には、とてもではないけれど平気な顔で「大和民族は『美しい民族』だ」等と言えません。
 さらに戦後70年以上たっても沖縄にリスクを集中させている現状は好ましくないと考えます(これは倫理というより国際政治の問題ですが)

 もってのほかなのは、未だに何人もの政治家が「日本は単一民族の国だ(から美しい)」といった発言を繰り返している事です。「日本本土の楯となって犬死にした琉球民族の方々」、アイヌ、あるいは在日韓国朝鮮人や日本に帰化した人たちを「なかったこと」にしている。こういった他民族への侮辱は、無知であることだけで免罪されるのでしょうか?

 また、近年は日本の極右化が目立っています。日本のニュースでは「ヨーロッパのどこどこでは極右政権が支持を集めている」とは報じますが、安倍晋三が「右派のナショナリストである」という海外からの評価を伝えません。海外では、安倍晋三について「極右 ( Ultra Right )」とも表現されているようです。

 ざくっと言ってしまうと、彼らの考えていることは「今のままでは日本は『敗戦国』のままじゃないか」ということではないでしょうか。もっと極端に言えば「(国家神道を復活させ)もう一回、どこかと戦争をして勝てば『敗戦国』という汚名をすすぐことが出来る」という意識があるのではないでしょうか。

 しかし「敗戦国」というのはそれほど恥ずべきことでしょうか。日本は戦争には負けながらも見事に復興し、特に経済面では世界における存在感(プレゼンス)を大きく上げてきました。戦争に負けても、世界経済において優位に立てた、ということです。

 ただ、日本経済は金融・IT革命に乗り遅れたために90年代から失速しました。そして2000年代以降から台頭してきたのがナショナリズムです。なぜ、ナショナリズムが力を強めたのか?
 理由は「日本の経済的な優位性が弱まったことで『日本人であること』にすがるしかない人が増えたから」だと思います。一部メディアの嫌韓・嫌中への偏向もその影響だと考えます。他民族をdisrespectすることで、自国民を優位に見せようとする、実に下品で愚劣な考え方です。

 そんなふうにごまかすくらいなら、日本は未来永劫「敗戦国」で結構だ、と私個人は考えています。他国の人を罵倒することで、日本人であることを名誉に思うのは、幻想であり、それ以上にとても下賤な考え方だと思います。

 そうではなく正々堂々と「日本には○○があるから誇らしい」と言えるようになりましょうよ。しかもその「○○」は神社仏閣とか禅の思想とか謙譲の心とかいう「借り物」ではなく、あなた自身が関わっている仕事や、あるいはそれ以外の社会活動に根差しているべきだと考えます。
 そして、それができるようになれば、たとえ「敗戦国の国民」であろうが、誇りをもって生きられるでしょう。ましてや隣国の国民をディスる意味などなくなるでしょう。

 ものすごく長くなりましたが、戦争というのはいかに無益で残酷か、そして一部の人が抱いているであろう「敗戦国としての恥」について書かせていただきました。

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2020年02月03日

近況と映画「ヘアスプレー」が素晴らしかったこと

Pop is dead.
・もう2月である。鬱病は改善傾向にあるのか、朝は9時までには起きられるようになった。
・ただ、暇で暇で仕方ないので困る。起床後2時間程度はまともに固形物が食べられない(食べると吐く)というのも少し困る。プリンのようなものや、クッキー、ビスケットのようなもので栄養補給している状況
・夜はさすがに食べられるのだけれど、食欲は以前より確実に落ちた。

・また、1月に入って気力低下甚だしく、何かしようという気分になれない。寒いのも大いに影響あるのだろう。

・というわけで、Amazonプライムで映像作品を見まくっている。東京喰種、サイコパス、高い城の男それぞれ全シーズン見終わった。
・名作と知りながらまだ見ていなかった「地獄の黙示録」も見た。

・で、今日は久しぶりに明るい映画でも見ようと思い「ヘアスプレー」を見た。評価が高いのは知っていたが「魔法のヘアスプレーをかけると美少女になる、いけてない女子」とかそういうくだらない映画だと思っていた(日本でそういう超駄作映画があった気がする)
・ところがこれが違った。まず、ミュージカル映画だったこと、しかも優れた楽曲が多い。
・特にオープニング曲(ここで既に主人公の魅力が爆発している)主人公が恋に落ちた時の歌、母親を町に連れ出すときの歌、黒人青年が白人少女と駆け落ちするときの歌が私のお気に入り。それ以外にも佳曲が多いのでサントラ買うかなあ。
・歌やエンターテインメント性の質が高いだけでなく、ワシントン大行進(1963)の前年ということで黒人差別問題も扱っていて、メッセージ性も高い。
・あと、事前知識なしに見るのがおすすめ。最後のクレジットで僕は思わず爆笑してしまった。「G」から始まるあの映画へのオマージュだろうな。

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2020年01月24日

アニメ「サイコパス」シーズン1感想

Pop is dead.
・年明けより気力低下甚だしく、新規の事案には何一つ着手できない状況

・一日中、Amazonプライムの無料動画を見る日々

・アニメ「サイコパス」は、久しぶりに当たった「時間つぶしに最適の映像作品」だったが、今まで忌避していた。
・というのは「ヒロインの目が大きすぎる」のだ。日本のアニメ、漫画では女性の目は大きく書かれがちだが、大きすぎる。砂細工( Sandwork )が見たら失笑するレベル。
・ただ。こういう「キャラクターデザイン」や「絵柄」で作品を避けるのは、自分にとって利益をもたらさないことを知っているので、とりあえず見てみようか、という感じでEP1をざっと見たら、まあまあ面白かった。

・しかし「東京喰種」のように、単純には楽しめない。つまり「ほぼ完全なファンタジー」ではなく「(おそらく100年後くらいの)東京を舞台にした現実的なドラマ」として描かれているので、その時代考証のアラが見えまくっているのだ。
・例えば2100年に、QWERTYキーボードがあると考えられるか?「現金輸送車」なんてものが存在するのか?まあ、それ以外にもツッコミどころは沢山ある。

・しかしま、そこらへんには目をつぶりましょう。

・ただ私にとって許せない設定の「穴」が一つある。
・これは後半に取り沙汰されるので、ある意味伏線であり、織り込み済みなのだろうが、公安が持つ武器に「現行犯逮捕」というモードがない。
・これはシステムとして、あまりに重要な欠陥であり、故意にでもない限り、あんな仕様は許されるはずがない(シーズン2以降で種明かしがあるのかもしれないが)

・あと、CGの動かし方が下手。特に車の走行シーンにアラが目立つ。EP1、5分目あたりの護送車の動き、あれは車の動きではない。初見の時は「ヒロインの目が大きすぎて気持ち悪い」と感じ、車が出てくるここのシーンで「あ、このアニメ駄目だわ」と思ってそれ以来、避けてきた。
(あと天井扇のカットとか、明らかにヘタなCGなのに繰り返し使われるし)

・ただ、ストーリーは割と面白い。一話約20分という短さも良い。
・暇つぶしには格好の作品だろうと思う。
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2019年08月23日

アニメ「東京喰種」雑感

Pop is dead.
・Amazonで、東京喰種をシーズン3まで見た。これ、結構グロい映画なんだけど、もしかしてNRなのかな。

・総じて面白い作品だったし、考えるべき内容もあったのだが(特にシーズン1の1話は秀逸だと思った)

・ただ、一つだけものすごく疑問に思える部分がある。この映画、要は普通の人間とは別に喰種(グール)という人食い人種が出てくるわけだ。
・で、設定では喰種は「人間の肉『しか』食べられない」ことになっている。だから、人間を襲ってその肉を食べるのですね、グールたちは。
・「人間の肉『しか』食べられない」というのは味覚が普通の人間と大きく違うことが理由の一つ(これは劇中、明示されている)それから、おそらく消化器系の問題だろう。

・でも「人間の肉『しか』食べられない」って、それさすがに無理ない?たとえば、牛とか馬の生肉は食べられないのか?さらには猿や類人猿の類のの肉は?
・漫画のテーマとしてはそうした設定の意味に理解はできるものの、生物学・生理学的というか、科学的にいくらなんでも無理はないだろうか。

・だから、佐川一政に確認すべきなんだよ。「人肉と、他の獣肉との味に徹底的な違いがあるのか」「味覚の嗜好として、人肉しか食べられなくなる可能性はあり得るのか」「人肉を食べた際に、他の食物を採取した場合と違った腹具合(消化器系の運動)」があったか等々

・ネットを検索した限りではここに踏み込んだ記事ってほとんどないし、実際に佐川君にインタビューした事例はおそらく皆無なんだよね。何やってんだよ!アップリンクあたりが企画してやれよ!
・快楽亭ブラック師匠経由で直接聞いてみようかなあ、体調が回復したら。

・ま、アニメとしては上々でしたよ。実写版も悪くはなかった。とくにリゼの配役に満足。あと「眼帯のマスク」は実写版の方が断然いい

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2018年09月28日

映画3本と「決死の亜空間アルバイト」再見

Pop is dead.
Pop is dead.・Amazonプライムで「2001年宇宙の旅」と「シン・ゴジラ」の一部および「ローマの休日」再見
・「2001年宇宙の旅」HAL9000が最後に「I can feel it.」と繰り返すのはYMO「Gradated Grey」の元ネタなのかな。しかしあそこのHALはいつ見てもかわいそう。
・「シン・ゴジラ」は何度も見ているがやはりオリジナルゴジラの精神を継承した傑作。初代ゴジラからは「戦争から10年足らずでここまで復興した東京」が破壊される絶望を感じるけど、シンゴジラでは「戦後70年経って完璧な都市になった東京」が更地になるような絶望になっている。そういえばシンゴジラの「シン」は「新」「真」「神」「参(諸星大二郎経由)の他に「震」でもあるんだろう。毎度見直すたびに、一つは発見がある。
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2018年08月03日

崖の上のポニョ

Pop is dead.
Pop is dead. なんか、宮崎駿作品として重要なんじゃないかと思ってソフトを買った。
 これ、舞台は和歌山だよね、南海不動産っていうのと、冒頭近くに出てくる波は浮世絵の鯨(和歌山では鯨漁が盛んだった)というので、そう思ったんだけど。
 ブリュンヒルデって竜だっけ?もーう、ワーグナーから見て勉強しないといけないの?

追記:ブリュンヒルデはヴァルキューレでしたね。ヴァルキューレの騎行っぽいテーマがかかるし。で、見ていて宮崎駿の妄想爆発映画だなあ、とすごく感じた。これまでの作品では抑えて隠して描いていたことを明け透けに形にしている気がした。
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2018年07月02日

伊丹十三の映画に関する覚え書き

Pop is dead.
Pop is dead.・伊丹十三の映画について、Twitterやブログで何度かチョコチョコと書いていたのだけど、まとめた方が良いよなあ、と思って書き連ねてみた。
・うろ覚えの部分もあるし、僕の妄想らしいものもあるけど取りあえず記憶のままに記録。随時加筆します。
※アスタリスクは、後で原典を確認するための覚え
※2018/7/11かなり大幅に加筆

■ゴムデッポウ(1962)
・収録されているソフト:「Criterion Collection: Tampopo」、「伊丹十三 FILM COLLECTION Blu-ray BOX T
・本当の初監督作品(当時妻だった川喜多和子との共同脚本)因みに川喜多和子の祖父は三重県出身であり、同県の銀行頭取だった川喜多半泥子と遠縁なのではないかと思うが、確証なし
・後述するように伊丹十三が日本の映画評論会から無視され続けた最大の理由は蓮實重彦にあると思われるが、川喜多和子(映画界の大物だった川喜多長政の娘)と離婚していることも一因としてあるのかも知れない。これについてはよく分からないけど。

・1983年に森田芳光監督「家族ゲーム」に出演。「目玉焼きの黄身をチュウチュウする」や「プライベート空間としての自動車」など、伊丹十三がエッセイに書いていたシチュエーションが出てくる。

■お葬式(1984)
・奥村公延が飲む酒は薩摩白波のお湯割り。芋焼酎が一般的でなかった当時、伊丹十三も愛飲しており、エッセイにも登場する。アボカドも当時の日本では一般的ではなかったがエッセイ中に「鰐梨」として登場(*)
・通夜のシーンで出てくる伏見の酒は、おそらく伊丹十三が愛飲した「桃の滴」ではないか(伏見の松本酒造が醸造元)
・鼻の大きな男(津村隆)が乗る車(MG-TF)は1966年〜70年代初めにかけて伊丹十三が乗っていた車そのもの。因みに1984年当時の伊丹が乗っていた車はポルシェ924ターボ(赤色)である(葬日・記)
・電報配達員の男を演じているのは井上陽水。ちなみにバラエティ番組「夢で逢えたら」中のドラマ「いまどき下町物語」で奥田民生が郵便配達員を演じたことがある。全く確証はないがこれはこの映画の井上陽水リスペクトだったのだろうと思う。
・宮本信子の妹が妊婦。伊丹映画には妊婦が多く出てくる。マルサのマンション住人、マルサ2の洞口依子、マルタイのビワ子演じる妊婦に朝岡実嶺(教団信者の愛人)
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・これは極めて有名な話だけれど、伊丹十三が師匠のように慕っていた蓮實重彦から「お葬式」は酷評される、いや黙殺される。蓮實重彦は当時、映画オタク(シネフィルと言う)のピラミッドの頂点にいたため、これ以降「伊丹映画については評価してはいけない」というのが映画評論家界のルールになってしまう。伊丹映画をほめるどころか、評論の対象として扱うこと自体が避けられて、今に至っている。
(私は映画評論界に詳しいわけでは全くないが、私の知る限りでは伊丹映画の評論らしいものは無い。鈴木清順が極めて主観的な感想を書いているのがせいぜい)
・町山智浩なんかはシネフィルを堂々とけなしている人なので、この人はどう思ってるんだろう、と気になるんだけど、彼も実は伊丹映画評論をしていないっぽいのですね。蓮實重彦が死んだら口を開くのだろうか?
・ただ、映画評論というか映画オタクに黙殺され続けた伊丹十三がどう変容していったかについては、黒沢清という映画監督が自著「黒沢清の映画術」で触れている。
 こちら参照→ソクーロフと映芸と黒沢清と伊丹十三 - 映画をめぐる怠惰な日常2
・これが文字化されている貴重な「伊丹十三と映画の関わり」に関する情報で、伊丹映画を評論する際にも非常に有用な内容だと思う(しかし皮肉なことに、この黒沢清というのは蓮實重彦の愛弟子みたいな関係の人なのですね)
・この後の伊丹について、私の見解については以下「スウィートホーム」に関する部分で簡単に触れている。

■タンポポ(1985)
・歯医者のシーンで何の脈絡もない動きをする歯科助手、ターボーがいじめられるシーンに「家族ゲーム」の影響が見える。特に前者のような奇妙な演出は他の伊丹映画には見られない。
・冒頭で役所広司が飲むシャンパンはヴーヴクリコ
・クレジットされているが冒頭近くのラーメン作法は東海林さだお「ショージ君の男の分別学」からの引用。ちなみに同書中ではナルトは食べないということになっていたように思う。安岡力也の「臭ぇナルト」という台詞が同書を参考にしたものかどうかは知らない。

・「お葬式」は伊丹自身の葬儀経験を元に作った映画だが「タンポポ」は伊丹エッセイに出てくるエピソード寄せ集めという色が濃い。伊丹十三のコアなファンに「タンポポ」好きが多いのは、そういう理由からだと思う。私が個人的に最も好きなのもこの作品。特に、全く無関係なシーンがシームレスにつながる工夫が素晴らしいと思う。
・原泉のスーパーでのシーンは「女たちよ!」中「チーズについた指のあと」が元ネタ(女)
・加藤ケンソウがホテルで頼む料理(クネールのブーダン風、胡桃と林檎のサラダ、エスカルゴのパイ詰め)は伊丹十三「フランス料理を私と」に掲載されたコース(写真、レシピもあり)ただし同書ではサラダは「胡桃と林檎とアンディーブのサラダ」である(フ)
・スパゲティを食べるシーンがあるが、伊丹十三の著作には何度もスパゲティが出てくる(「みんなでカンツォーネを聴きながらスパゲッティを食べよう」というレコードまで出している)その一つに、スパゲティの食べ方もあるが、その文章に添えられたイラストは伊丹十三記念館販売のTシャツ柄にもなっている。

・ラストシーンは母乳を飲む嬰児の場面だが、これは次作「マルサの女」の冒頭(瀕死の老人が看護婦の乳を吸うシーン)につながっている。
・大滝秀治が出てくる蕎麦屋は赤坂の室町砂場。因みに映画撮影後最低一回は改築しているが、客席の作りは今も同じ(メ)
・三谷幸喜監督「ラジオの時間」では渡辺謙がトラックドライバー役で登場するが、これは明らかに「タンポポ」オマージュ

■マルサの女(1987)
・山崎努演じる「権藤」は彼が誘拐犯を演じた黒澤映画「天国と地獄」の主役・三船敏郎の役名
・山崎努が家で飲んでいる酒はジョニーウォーカーのスイングで、視覚効果を狙ったのも一つの選択理由だろうが、この男の金銭感覚がよく分かる小道具だと思う(金持ちだが過剰に高い酒は買わない)
・伊東四朗がパチンコ屋社長として出演している理由は、彼のエラの張った顔から在日朝鮮人を想起させるためだろう。「ミンボーの女」で彼がヤクザを演じているのも同様かと思う。
・聞けばすぐ分かるが、劇中メインで使われる音楽の一つはスコセッシ監督「タクシードライバー」の丸パクリと言ってよかろう。なんでこの映画からパクったのかはよく分からないが、どちらも雨のシーンが印象的である。

■マルサの女2(1988)
・「タンポポ」に出てくるうまいラーメン屋が「日の出ラーメン」マルサ2で地上げされる食堂が「日の出食堂」伊丹十三にとって、昔気質のおやじがやってる店のイメージが「日の出」なんだろうか?
・「東大のことを『僕の大学』なんていやらしい呼び方するな!」は伊丹の学歴コンプレックスからくる台詞だろうと思う(彼の最終学歴は高校卒業だった)

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・この作品公開後「スウィートホーム」を制作、この映画が元で裁判が起こる。確かこの時の伊丹側弁護人がTMI総合法律事務所というところで、のち伊丹十三記念館が出来る際にもこの弁護士事務所が関与している。伊丹と交流があった周防正行「Shall We ダンス?」関連の裁判にも同事務所が関与していたようだ。
・この裁判に臨む伊丹十三については「黒沢清の映画術」に詳しい。この本を読んでみると、伊丹十三の映画監督としての歩みを俯瞰できると思う。極端に言うと「お葬式」を蓮實重彦に全否定された私怨、伊丹映画を黙殺し続ける彼らに対する恨みを金(興行収入)で晴らすという構造が分かってしまう。伊丹ファンとしては「不都合な真実」と言えるが、伊丹十三論には欠かせない著作だろう。

■あげまん(1990)
・伊丹十三は宮本信子を「数少ない、芸者が演じられる女優」だと言っていたので、この映画は「マルサ」で金銭的余裕が出来たあと、彼女に芸者を演じさせるために作った映画なんだろうと思う。
・宮本信子を請け出す(という言葉で良いのか)大僧正の名は多聞院。伊丹十三が高校生のころ、松山で下宿していた寺の名前と同じ。

■ミンボーの女(1992)
・宝田明をはめるクラブの女として朝岡実嶺が出演。彼女は「大病人」の臨死体験シーンにも出演している。調べたら「静かな生活」「マルタイの女」にも出ているようだ。マルタイでは顔映ってたっけ?(Wi)
・劇中音楽の一つに、チャールス・ミンガス「Bird Calls」の影響が感じられる。
・伊東四朗が演じるヤクザの名が「入内島」。三谷幸喜監督「みんなの家」の会話中、同じ名前が登場する(開始後37分ごろ)

■大病人(1993)
・「お葬式」と同じく宮本信子が業界人らしき役(作曲家?)で出演しており、かつ本妻・宮本信子、愛人・高瀬春奈という取り合わせである。つまり宮本信子を妻に持つ伊丹十三自身が「自分が愛人として選択するのに一定の合理性がある」と思ったのが高瀬春奈だったのではないか。

■静かな生活(1995)
・義弟である大江健三郎がノーベル文学賞を受賞したこともあり、文学性というか作家性を重視した作品でヒットを狙ったものと思われる。しかし興行収入は未公開になっており、実際はかなり失敗したものと憶測される(大病人も「〜の女」シリーズと比べると低調だったようだ)前述したように伊丹本人が興行収入に執着する中での失敗はかなり痛かったと見え、次作はより堅実にヒットが狙える「〜の女」に回帰することになる。
・因みに「スーパーの女」公開時に出演した「さんまのまんま」では明石家さんまに「最近、映画を撮っていないですね」と言われ、それを否定すると「ああ、そうか『〜の女』だけじゃないんだ」と返されている。それに対して伊丹は特に言葉は返さないが、当惑したような微妙な表情を見せている。やはり「大病人」「静かな生活」の興行的な低調さはかなりショックだったのだろうと思う。

■スーパーの女(1996)

■マルタイの女(1997)
・ビワ子が寝室に置いている酒はシャルトリューズのたしかヴェール。なんだかいかにも女優らしいナイトキャップだと思う。Wikipediaによると「リキュールの女王」と言われているらしいので「女王」がこの映画のテーマのようだ(ビワ子は作中、シェイクスピア「アントニーとクレオパトラ」のクレオパトラを演じる)
・「アントニーとクレオパトラ」は読んだことがないのだけれど、クレオパトラは死んでいなければローマでの凱旋パレードに出される予定だったらしいので(Wi)ビワ子が多分新宿・靖国通りを走る車のルーフから半身を出して「私は今生きてる!」というのはパレードであり、クレオパトラが死ななかったら、という意味と重なっている。
・「アントニーとクレオパトラ」が上演される劇場は新宿のグローブ座で、ここはシェイクスピアらによって建てられたイギリスのグローブ座を模している。ジャニーズの経営になる前はシェイクスピア作品を積極的に上演していた。

・伊集院光が読んでいる本は「ライ麦畑でつかまえて」その後、彼は麦畑の中で殺人犯と格闘になり、捕まえる。
・伊集院に捕まる逃走犯がカラオケで歌う曲はクリスタルキングの「大都会」で、歌詞「Runaway,Runaway」が逃走行為を表現している。

・企画協力として三谷幸喜が参加し、東京サンシャインボーイズから西村雅彦、近藤芳正、阿南健治、伊藤俊人が出演ちなみに伊丹十三は小劇場演劇の俳優を使いたがったのか「タンポポ」から夢の遊眠社の団員が数多く出演している。しかし三谷幸喜と伊丹との交流については聞いたことがあるが、野田秀樹と伊丹の交流については何も聞いたことがない(配役についてはWi)

・伊丹十三最後の映画監督作品。興行収入が発表されている中で最も失敗した作品のようだが、個人的にはかなり好き。名古屋章が犯人を落とすシーンなど名シーンだと思う。

■エッセイについて
・初期エッセイのスタイルと文体にはサリンジャー「ライ麦畑でつかまえて」の影響を強く感じる。詳細はこの記事参照
・伊丹十三はピーター・オトゥールのことを「クイア」だと書いているが、クイアといえばウィリアム・バロウズの著書のタイトルでもあり、その日本語訳は「おかま」である。つまりゲイの蔑称だと思うんだけど、当時は蔑称だという認識はなかったのかな。

■それ以外
・伊丹十三は張り子の犬を描いているが、彼が誕生したときに伊丹万作が張り子の犬を描いている。因みに十三が書いた犬は、彼の次男が生まれたときに確か山口瞳から贈られたもの(記)
・伊丹十三記念館で販売されている「13の顔を持つ男」というDVDでは、伊丹十三の多岐にわたる仕事を紹介した後、出演者が「伊丹さんはテレビマンだったんですよ」と語る。DVD制作がテレビマンユニオンだったこともあろうが、伊丹十三の本分は映画監督ではなかったのではないか?という意見には首肯する。映画も面白いけど、やはりエッセイ(やテレビ)にはかなわなかったのではないか(ウロ)

・各記述末のカッコ内は出典:(女)女たちよ!、(記)伊丹十三記念館内の展示等、(ク)映画本編のクレジット、(葬日)お葬式日記、(フ)フランス料理を私と、(メ)メイキング作品、(ヨ)ヨーロッパ退屈日記、(Wi)Wikipedia
(ウロ)うろ覚え。後で調べる。
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つまらない名作映画

Pop is dead.
Pop is dead.・最近、YouTubeで「町山智浩の映画塾」を見ている。この人、本当に偉いなあ、と感心しながら見ている。映画について博学な人は「当たり前に知っている」事を平易な言葉で、誰にでも分かるように語る、という非常にありがたいことをしてくれている。
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2018年06月12日

伊丹十三「お葬式日記」索引作成準備

Pop is dead.
osoushiki_nikki.jpg
 この本には索引が要る、と思って準備。とりあえずキーワード書き出し
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2016年10月18日

シン・ゴジラと平成ゴジラ類似点メモ

Pop is dead.
(ちょっと時間がないのでメモをアップ。追って追記等すると思います)
 シンゴジラを見た後、4作品見直してみたので類似点メモ。
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2016年09月06日

映画「シン・ゴジラ」を見た感想と山のような疑問

Pop is dead.
Pop is dead.・「シン・ゴジラ」を見た。元々へそ曲がりなので、周囲が絶賛するこの作品を見に行く気はあまりなかった。だいたいこの映画について語る人の一定数が「先の震災によって得た連帯感」を基盤として話をしているようで不快だったのだ。しかしマコックさんに「じゃあ見に行く必要なし」と言われたことでへそ曲がりが360度曲がって見に行くことになった。
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2014年04月14日

4月前半日記(パトレイバーの映画・和久傳・角屋)

Pop is dead.
Pop is dead.・パトレイバーの「THE NEXT GENERATION」とかいう実写映画を見てきた。
・本篇は2015年公開で、それまでに短編を何度も何度も上映するらしい。最近の映画界はこういうの多いね、前後編に分けたり。正直うっとうしい感じがする。しかし押井守監督のパトレイバー、それも実写ということになると、見ておこうと思う。
・行ってみると映画館は随分空いていて、そうさなあ、20人くらい入ってたかな。大須演芸場と同程度の入り。そして客層は「見るからにオタク」という感じの40代以上がほとんど。若い子は全然入ってない。60くらいの年取ったおじさんも居たが、20代は居なかったんじゃないかなあ。
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2014年01月20日

映画「モンティパイソン・アンド・ホーリーグレイル」を見た感想

Pop is dead.
Pop is dead.・ウィザードリィ進捗状況。
・ムラマサ入手。不確定名「ぶき」だったので、手裏剣かと思ったらムラマサだった。深夜に「おお!これは!」と大声を出して感動する。その後も、聖なる鎧、盗賊の短刀などのレアアイテムをゲット。
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2012年07月04日

映画「八日目の蝉」の感想とか

Pop is dead.
Pop is dead.・録画していた映画「八日目の蝉」をようやく見た。

・この所、テレビの映画が豪華で「ダークナイト」「スパイダーマン3」を見たんだけど、どちらもハズレ。「ダークナイト」は再見だったけど、やっぱり面白くない。両方とも、ハリウッド映画の変容を示しているのかなあ、とは感じてそこには興味を持ったけど、映画としては面白くない。
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2012年05月14日

DVDいろいろ見てた日記

Pop is dead.
Pop is dead.・なんとなく、ドリフ「全員集合」のDVDを見てた。普通の人はこういうの、YouTubeで見るんだろうけど、僕はDVD買うんです。しかし最近、こういうDVDは買わなくていいのかな、とも思い始めた。
・全員集合のDVDなんて、俺が買わなくても誰かが買うもんな、しかも大勢が。
・花紀京のDVDは、これは買わなきゃいけないわけですよ。そんなに売れないでしょう、こういうのは「俺が買わずに、誰が買う」と思って買うのが正解。でもドリフは買わなくて良かったのかも知れない。最近お金がないから弱気になっているのか「今後は、レンタルに並びそうなDVDは買わずにおこう」とか思う。
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2012年04月24日

映画「関の弥太っぺ」感想

Pop is dead.
Pop is dead.・快楽亭ブラック師匠が一番好きだという「関の弥太っぺ」を、近所のレンタル屋で探したがなかったので、買って、見た。
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2012年03月15日

3/14日記(伊丹十三幻の作品「ゴムデッポウ」感想)

Pop is dead.
Pop is dead.・元同僚の送別会というか、飲みに行く。
・餞別としてLAMYのアルスターを贈る。万年筆は使ったことがないと言うが、ペンの持ち方も全くダメで、そうか、万年筆を使ったことがない人間というのはこういう人間なのか、と思った。
・つまり、卵を見たこともない人間に対して、生卵の割り方を教えるようなものだ。
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2011年06月27日

ナチスのプロパガンダ映画「意志の勝利」など

Pop is dead.
Pop is dead.・長年見たいと思っていた「意志の勝利」DVDを手に入れて見る。レニ・リーフェンシュタールによるナチスのプロパガンダ映画。このタイミングで見てると、いかにもナチス・ドイツマニアみたいだけど、この映画に関しては丸尾末広の漫画で知って、随分以前から探していた。
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2011年04月11日

4/9-10日記(映画「ゴジラ」感想・ちびっこ広告手帳)

Pop is dead.
・映画「ゴジラ」見る。名作と名高い第1作。
・名作と名高いわけだけど、あんまり見なくていいなあ。特撮の教材としては重要かも知れないが、単純にあまり面白くない。それこそ「市民ケーン」と同じような印象。
・ただ公開当時、1954年のの日本でこれを見た人は衝撃を受けたんだろうなあ。戦後10年経ってない中で、また東京がガレキと化す衝撃。その遠因は水爆実験(公開数ヶ月前に第5福竜丸の事故)であるという、このメッセージ・表現というのが当時どう受け止められたのだろうか。
・面白かったのは、最初、ゴジラが漁村を襲うのね。もう時代劇みたいな古くさい漁村。時代劇のセットに怪獣が出てくるっていう雰囲気が不思議だった。「大魔神」みたいな印象。

・この映画見て良かったのは「志村喬はダイコン」ってことが分かったことだろうか。黒澤の「生きる」見て、どうも怪しいなと思ってたんだけど、やっぱり大根だなこの人。それで成立してるからいいのかも知れないけど。でも「七人の侍」とかは良いじゃないですか。なんだろう、演技のパターンが極端に少ないって事だろうか。「羅生門」も考えてみれば一本調子な演技。重ねて言うが、それで成立してるのなら良い。笠智衆も同様。
・ちなみに「生きる」での彼の演技は高い評価を得ていますので、大根だと思ってるのは世界中で私一人かも知れません。
・あと、今も昔も特撮映画のヒロインの演技というのはひどい物だなあ、という事を実感した。終盤、ヒロインが出るシーンごとに「なんだこの女」と舌打ちしながら見る。

・あと面白かったこと。後年の「マッド・サイエンティスト」のモデルになっていそうな芹沢博士だけど、いわゆるマッドな人ではなく、真面目で真っ当な科学者なんです。いわば「マットー・サイエンティスト」であって、彼の葛藤の描かれ方はちょっと良い。
・それに志村喬が悪意なく、ゴジラ生け捕りを目指す感じとかも、後年の特撮物に見られる「善悪の完全分離」みたいなのと違ってて面白かった。

・しかし結論として「うーん、あんまり見るべき作品ではないかなあ」と思いつつ見終わる。最も見るべきシーンはオープニングだね。あのオープニングは良い。ただ、クレジットに主題曲とゴジラの咆哮が流れるだけなんだけど、あの感じは渋い。

・とか思いながら、偶然一緒に借りてきた「パトレイバー・アーリーデイズ」見始める。なんかアニメでも見るかと思って、じゃあ押井守で、ってことで借りてきてみた。
・まあまあ面白いなあ、と思って見ていると「4億5千万年の罠」これは正しく「ゴジラ」のパロディーなのだった。
・ここに至って「あー『ゴジラ』見といてよかった!」と痛感したのでありました、チャンチャン。

・松本人志「しんぼる」見る。圧倒的な駄作。エンディング曲(清水靖晃)だけが良い。
・「大日本人」が面白かっただけに残念。こんな映画に制作費を出す方も出す方だ。松本個人の金で作れよ、と思った。そうだね、そういう映画です。メジャーな資本が入って全国のシネマ・コンプレックスで上映されるような映画じゃない。

・「ちびっこ広告図案帳」の文庫版「昭和ちびっこ広告手帳」出た。今の30代から50代の懐古趣味者、あるいはレトロフューチャー好きはとりあえず買っておけ、という本。本当は「〜図案帳」の方が良いんだけど、どうしても高いので手が出ない、という人は、せめて「〜手帳」は買っておかなきゃ。
・当時の少年少女誌に掲載された広告の縮刷版なわけですが、まあこれは心躍る。カラー広告はもちろん、単色刷広告に怪しいものが多く、それも良い。当時少年誌に「田中角栄の自伝」の広告が出てたというのも面白かった。
・先述したように、もともと雑誌広告なので、予算が許すなら大判の「ちびっこ広告図案帳」の方が良い。

昭和ちびっこ広告手帳 東京オリンピックからアポロまで
昭和ちびっこ広告手帳 東京オリンピックからアポロまで

昭和ちびっこ広告手帳2 大阪万博からアイドル黄金期まで
昭和ちびっこ広告手帳2 大阪万博からアイドル黄金期まで (ビジュアル文庫)

最近のtweet

・篠田麻里子に本気で惚れられる夢を見た。

・僕の中で、ジャンクフードと駄菓子は同列にあり、アミノ酸添加してある加工食品はジャンクフードなんだよ、たぶん。だから加工食品はスカラベくジャンクフードだ。いや、そこまでじゃないけど、それに近い感覚。
・「とにかく塩分高くしてアミノ酸添加すれば良い」というのはジャンクフード的な考え方なんですよ。卑しい下品な考え方なの。今は全ての食品メーカーがそっちに吸い込まれてる。安藤百福は「食足りて世は平らか」と言ったが、量的にって段階はもう終わってるわけです。
・しかし食品メーカーは未だに「いかにして量を売るか」に固執して、塩分アミノ酸添加合戦をやめない。不見識ってやつです。そういう下品な事はジャンクフード・駄菓子メーカーにさせておけば良いんです。いつか「アミノ酸入りのとろろ昆布」を見たときに、僕は食品業界の終焉を見たね。
・しかし、ジャンクフード、ファストフード(ラーメン屋含む)っていう塩分・アミノ酸万歳なマーケットはでかい。儲かる。だから日本の経営者はそっちの道を選ぶ。これは仕方ない。自国の食文化は死んでも、テメエの儲けがある方を選ぶのです。これは元々日本が貧しい国だから、仕方ない。
※注)食文化を殺すのは食品業界だという、分かってる人には当たり前のこと。商売というか資本主義はそういうものです。日本は資本主義の「次の段階」に進めるんだろうか、という不安がある。

・超右派の赤尾先生(社会科)が授業で生徒を扇動しまくるテレビドラマ「教師敏敏物語」

・音楽でも落語でも「押さえておくべき、すごいもの」があって、あとは無視してもいい。でも、無視してもいい物の中に「個人的にすごく好きなもの」があるんだな。
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